表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

52/129

第五十二話 魔王様の休日④

「ヒナさんが冒険者に襲われているのです! 魔王は配下を決して見捨てません……さぁ、彼女を助けに行こうではないか!」


 と、言ってくるのはクロだ。

 確実にそれはないと断言できる。

 しかし。


(ゴキブリとかだったらアレだな……早めに行かないと、潜伏されちゃうし)


 そうなれば地獄だ。

 直江一家は日々、潜むゴキブリに怯えて生活しなければならない。

 

 直江はそんな事を考えた後。

 クロを伴って、廊下へと出る。

 その直後。


 ガシッ!


 タイミングバッチシ。

 直江の腰へと、ヒナが抱き着いてきたのだ。

 彼はそんな彼女へと言う。


「ヒナ、どうしたの!? 奴が出たの!?」


「へ、部屋! 二階の……部屋! お、お化け! お化け……っ!」


「お化け? それってどういう――」


「お化け!」


 と、会話に混ざって来るのはクロだ。

 彼女は楽しそうに、瞳をキラキラ輝かせ、直江へと言葉を続けてくる。


「クククッ! 我、全て理解!」


「えーと、どういうこと?」


「お化け……すなわちゴースト! 我のカリスマに惹かれ、魔物達が集まってきたのだ! クハハハハハっ!」


「…………」


「さぁ、右腕よ! 我が配下を増やすべく、左腕――ヒナの部屋へと向かおうではないか!」


 などと言って、ずんずん二階へと向かっていくクロ。

 とりあえず、直江はヒナを伴って、彼女のあとについて行くのだった。

 というか。


(ヒナ、左腕なんだ……)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ