第十五話 僕達私達の日常です(真)~欲望の解放者~③
直江はヒナのオ○ズ。
今日一レベルの衝撃的事実に、視界がぐにゃりと歪む。
いったい、直江はこれからどうヒナと接すればいいのか。
(い、いや……対処法は簡単だ! 聞かなかったことに――見なかったことにすればいい……内容はどうあれ、対象方そのものの方向性は、柚木と変わらない!)
と、直江は階段下までリターン。
そして。
あえて大きな音をだし、階段を再び登っていく。
すると。
ドタドタ。
バタバタバタ。
二階から聞こえてくる音。
それは直江の部屋付近から聞こえてくる。
狙い通りだ。
ヒナが直江の存在に気がつき、慌てて自分の部屋に帰ったに違いない。
とりあえず、これで安全は確保した。
(まぁ、明日の朝とか顔合わせるのに、少し覚悟がいりそうだけど)
と、直江はそんなことを考えながら、二階へと到着。
再び、自らの部屋へと続く扉を開く。
するとそこには。
主の帰還を待っていたかのような、薄暗い空間。
直江が電気をつけると――。
キレイに整えられたベッド。
そして、しっかりもとに戻された勉強机が目に映る。
ヒナ、ここに来て凄まじい証拠隠滅能力だ。
これは特技と言っていいレベルに違いない。
「……なんてね」
と、直江は大きくため息をつき、ベッドへ座り込む。
今日はいろいろな事があり過ぎた。
というかこれ。
「ヒナの件もそうだけど……特に綾瀬とかどうすればいいんだろう」
なにはともあれ。
直江の日常は続いていくのであった。
これにて、現在予定しているところのヒロインは出そろった感じです。
いたって普通のラブコメ、いかがだったでしょうか?
これからも続けて行きますので、よろしくお願いいたします。