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課題

 冒険者になるまでの間二人はゼトに特訓を見てもらうことになり、魔法を教わり始めて少しずつ上達してくると剣術の方も見てもらえるようになった。トキはアキを救出する際、ゼトがゴブリンの群れをなぎ倒す姿を見ているので彼の剣術の腕が本物であることは知っていた。それ故に魔法のみならずその技術も教えてもらえることを知ったときは無邪気に喜んでいた。初めの剣術修行は木の剣で試合をし二人の実力を確かめることだった。女と言っても普段から森で狩りをしていたアキは積極的に攻めるが、トキは防戦一方。容赦ないアキの攻撃になんどもぶっ飛ばされ宙を舞った。


「トキは筋肉が足りねえな。あとはバランスもうまく取れてない。アキはそのへんはまあまあできてるが、剣の扱いには慣れてないといったとこか」


「うう……」


「普段は弓のほうが使ってるから、剣術はちょっと苦手かも」


 吹き飛ばされ地に伏せたままうめき声を上げるトキ。アキもなれない剣の扱いに顔をしかめている。それぞれの現状と課題を見つけ、それぞれの修行に入ることになった。トキは筋トレと体幹をした後に素振り。さらに全員分の食料調達も兼ねてアキにもらったナイフで狩りをした。アキは素振りの後にゼトとひたすら模擬戦。剣の扱いと相手の攻撃のさばき方を教えられていた。


「ほら、どうした。そんなんじゃ一発も当てられねえぜ」


「おじさんちょっとは手加減してよ……。攻撃できない……」


「それはお前がまだ剣の扱いに慣れてないからだ。慣れれば余裕もできて俺の隙にも気づける。さあ次!」


 トキ相手には余裕の戦いを見せていたアキもゼト相手には息を切らすばかりで一太刀すら与えることができなかった。ゼトはそんなアキをからかうように「ほれ、ほれ」と挑発していた。ゼトいわくアキには剣を扱う才能はあるが、まだ扱い慣れてない故に慣れれば今まで狙うことができなかった攻撃を仕掛けることができるようになると踏んでいた。慣れるためにひたすらに剣を振り回し、剣を防ぎながらもその感さえも同時に鍛えていた。


 その頃トキは、二人の近くで腕立て伏せ。二十回やそこらでも非力なトキにとっては、相当な負担がかかる内容だった。ようやく三セット目を終えそのまま地面に寝転がる。遠くの方で二人が特訓しているのが見えると、「僕も負けてられない。」と意気込んだ。休憩をとろうと思ったが、視界に入る二人の姿にやる気がみなぎり早速狩りに出ることにした。狩りに出ると初めて森で鹿を狩ったときのことを思い出す。そしてその後の事件のことも──。あの出来事があったからこそ自分の弱さを悔い強くなることを決めることができた。ゼトは意図していなかっただろうが、この特訓は己の強くなる理由を再確認することができる内容でもだった。あの頃の悔しさと辛さを思い出しいつも以上に張り切って森へ出た。

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