追われると言う事実
はい、こんばんわー。
短いですが今話更新でせ。
気長に見てやってください。
水滴の音と土臭い岩壁。
いつ亡くなったのかわからない人の死骸。
悪臭渦巻く牢獄に俺達は閉じ込められていた。
とっさに助けようと飛び出たのはいいのだが、魔法拳銃等を持ち出されたため素手で勝つすべはゼロに等しく、今に至る。
隣に鎖で繋がれている少女は無言で床を睨み付けている。
なにも話さない時間が続く。
「なんで、追われてたんだ?」
彼女は眉間に少しだけシワを寄せとても長いため息をついた。
「あなたみたいにお人好しで無神経な人、初めて見たわ」
言い返しはできない。
今じゃ縁を切られそうになっている幼馴染みにも同じことを言われた記憶がある。
「嫌なことに首突っ込む体質でね」
苦笑しながら会話を続けた。
「名前、聞いていいか?」
彼女は呆れたように
「リアミース・ロガリア」
とだけ名乗る。
不機嫌そうだが名前を教えてくれるだけでも嬉しかった。
ここからともに脱出するすべを探すかもしれないのだから、コミュニケーション不足は困る。
「俺は春菊幎! 少しの間かもしんないけどよろしくな」
彼女はやはり無言で地べたを眺めている。
と思いきやいきなり口を開いた。
「その少しは逃げ出すまでのリミット? それとも、死ぬまでのリミットなのかしら」
考えること黒すぎだろー、なんでそんな残酷な方の例えも考え出してんのー!
まさか死ぬことまで考えているとは思わなかった。
これから長い一日が待っていることを、俺は悟らずにはいれなかった。
とうとう出ましたねリアミース!!
今後一章にとてつもなく関係してくるキャラなので注目してみてやってください!