16、【ウルフの毛皮を頼む】と「またこのパターンかよ・・・」
依頼【ウルフの毛皮を頼む】を受けた俺は、
ゴブリンキングと戯れた、
オーリア森林に向かっている途中
オーリア草原でスキルの練習をした
俺の持つスキルの中でも
最強、災厄と言ってもいいスキル
【死撃把握】【災禍の一撃】の二つだ
【死撃把握】は指定した範囲、空間を把握できるといってもいいスキルだ、
このスキルを発動していたら、
まず死ぬことはない、
【災禍の一撃】は、
うん、メリットより、
俺に対してのデメリットの方が多いが、
最強のスキルだ、
俺の運が災厄になっているが・・・・
このスキル二つの練習?をした、
結果、
ひどい目にあった・・・・
まあ、二度とこんな目にならないようにしないとな・・・
やっと動けるようになった時には、
もう、昼が過ぎていた。
俺は、祝福亭で作ってもらった、
リリアン&(リリアンとリリア)母の弁当をいただいた
うん、無茶苦茶うまかった、
弁当はサンドイッチと簡単なおかず、
だが、うまかった。
腹の膨れた俺は、時間を予想以上にとりすぎてしまったため
現在いるオーリア草原を、
移動スキル【ステップ】を駆使して、
高速で、
オーリア草原を抜ける、
「やっぱり、スキルは便利だよな、【ステップ】」
身体が加速する。
【ステップ】は、一時的に大きく加速するスキルだ、
連続使用は、タイミングがとても難しく、
使いこなせるまで、大変だった、
「いや、まだ完璧に使いこなせてないがな【ステップ】」
加速が終わった瞬間、
また加速する。
「このタイミングが難しいんだよな【ステップ】」
だが次の加速は失敗に終わった
加速が終わりそうになった瞬間、
使用したためだ、
「おっと、やっぱり連続での使用は2回、いや3回が限界だな・・・」
俺はよろめきながら、
そう言った。
「さあってと、ちゃちゃっと終わらせるか」
俺は再度スキルを使用し
オーリア森林に向かった。
「やっとついた、結構時間かかったな・・・」
やっぱり、あの練習?のせいか・・・
オーリア森林についた俺は、
【アイテムボックス】を使い
シルバーソードを出し、
腰に差した。
「さあ、今日はウルフ、狼狩りだ!!」
俺はオーリア森林の中を進んだ。
オーリア森林には、Gランク、Fランク、Eランク、Dランクモンスターが多い、
基本的には初心者向けの森だ、
最初に会った、ブラックベアーとかは、別だ
だから基本的、
俺の新スキル【威圧】だけで十分だ、
おびえて逃げていくぐらいだ、
まあ、ウルフはちゃんと狩るがな・・・
現在は2頭だ、
そんなことを考えているとまたウルフが
俺の前に現れた、
ウルフはゴブリンと同じEランクモンスターだ、
最初に見たときは犬?
と思ったが犬にしてはあまりにでかく、
犬というよりは狼だ、大きな狼
ゴブリン程度の強さだが、
よく群れるため、
ゴブリンよりは危険視されている、
俺の前に現れたウルフは2頭、
今回も群れている、といっても2頭だが・・・
「「グルルル!」」
喉を鳴らし、ウルフ2頭は俺を見るなり、
俺を襲ってきた。
「いくぞ!」
俺は腰のシルバーソードを抜き、
片方のウルフを切り裂いた。
1頭が倒れた。
もう片方の攻撃は
「【ステップ】!」
【ステップ】を使い後ろに加速し、
「【ステップ】!!」
再度【ステップ】により、加速。
斬!!
一振りに切り裂いた。
「よし!あと1頭」
俺は戦いのたびになるべくスキル、
特に【ステップ】を使うようにした、
早く【ステップ】を使いこなせるようになりたいからな、
まあ、これであと1頭で依頼終了だ。
俺はウルフを探しにオーリア森林の奥に行った。
赤、
赤、
赤、
俺の視界に映っているのは・・・・
オーリア森林の奥、
木がなぎ倒され、
そこにはウルフ、ゴブリンたち、下位のモンスターの死体が転がっていた。
血だらけの世界が広がっていた。
その中にはモンスターではなく冒険者の死体もあり、
とても若い、
少年や少女ぐらいの年齢である、
「おいおい、どういうことだ、これ・・・」
血だらけの世界を見渡してみると、
死体の中に一人の少女、
「あの子がやったのか?」
俺はこの光景に唖然とし、
口から言葉が漏れていた。
赤髪の少女、
そのとおり、きれいな赤い髪を腰ぐらいまで伸ばしている、
綺麗な肌、赤い目と、気の強そうな顔、
誰が見ても美少女というくらいだ
服は、ハナが着ていたものと一緒だ、
つまりあの子はシルフィード学園の生徒か、
シルフィード学園の制服は白を主張としたものだが、
あの少女の制服はところどころ赤く染まっている。
「いや、あの子じゃないぞ」
赤髪の少女の手には一振りの剣、
見たままではあの子がモンスターをやったと思ったが、
モンスターの殺され方が斬殺、つまり斬られたじゃなく、
あれはどちらかと言えば潰されている。
圧倒的な腕力でだ、
それにあの子の顔が恐怖で染まっている、
あの顔は何か怖いものを見た時の顔だ・・・
俺はあの子の見ているほうを見た、
そこには、
鬼がいた。
赤い皮膚に筋肉が引き締まっている巨体、体長4メートルぐらいあるんじゃないか・・・
頭には鬼を連想させる2本の角、
大きな牙、爪、
物語に出てきそうな赤鬼だ、
こ、こいつがモンスターを殺ったのか!
なるほど、このモンスターにあの赤髪の少女は恐れているのか、
赤鬼は赤髪の少女に近づき、
赤髪の少女に大きな拳を振り下ろした。
赤髪の少女はその拳を剣で受け止めた。
バカ!!
受け止めた赤髪の少女は吹き飛ばされた
あんな剣で受け止められるわけねえだろ!
俺は赤髪の少女のほうに駆けていた。
「うう、」
赤髪の少女のうめき声が聞こえる
赤鬼は吹き飛ばされた赤髪の少女のほうに駆け、
赤髪の少女にとどめを刺そうとした。
ちっ!!
「【ステップ】!!」
俺の身体が加速する。
俺は赤鬼と赤髪の少女の間に入り、
振り下ろされる拳を
腰のシルバーソードを抜き
受け止めた。
俺の筋力なら、
この赤鬼、化け物とタイマンはれるだろう、
ギン!
シルバーソードと赤鬼の爪のぶつかり合いは、
引き分け、
お互いに後ろに引いた、
何なんだこいつ、
Bランクぐらいか・・・
「グアアアア!!!!!!」
赤鬼が叫ぶ。
「はあ、またこのパターンかよ・・・・・上等だ、とことん殺ってやる。」
俺はシルバーソードを構えた、
「行くぞ赤鬼!!」




