表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/9

六話

「なんか不気味じゃありません?」


「そうだな…」


周囲を見渡す。


半壊した店内に人影はなく、ただ悲惨な状況だけが残っていた。


そこで違和感に、気づく。


トラックの近くの血だまりから、引きずったような血の跡が奥に続いている。


あれだけの衝撃を発生させた事故でドライバーが即死でなかったことに驚く。ドライバーはどうやら助けを求めて店の奥まで行ったようだ。


そして、何より不自然な...


「なんで誰一人としていないんでしょう...」


そう。辺りには誰もいない。


これだけ派手な事故なのだ。消防、警察、救急が来るべきだし、野次馬がいたっておかしくない。


それなのに誰もいない。静かすぎるのだ。


とにかく情報を集めようと彩斗はスマホを探す。


「あ...スマホ事故で壊れたわ」


彩斗の視線の先にはバキバキに画面が割れ、中の電子基盤が見えた状態のスマホがあった。


「長瀬、スマホ貸してくれないか?」


「ええ、どうぞ...」


その時物音がした。志乃がその音に気づき動作を止める。


何の警戒心も無く、物音のするほうへ進む志乃の華奢な背中を見て、なぜか彩斗の脳が警鐘を鳴らす。


「長瀬...待つんだ」

「?...何でですか」


志乃の質問には答えず気配を消しつつ音のするほうへ慎重に進む。


「......っ」


人がいた。


その人はむしゃむしゃと汚い咀嚼音を出しながら、人間の裂けた腹に顔を突っ込んで、むさぼるように喰っていた。


その光景は恐ろしく...そして懐かしい光景だった。


「......っ!笠井くん。これは...」


目の前の惨劇に志乃が震えた声を出す。


目の前の怪物は...ゾンビだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ