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森探索

 次の日、朝日が昇り私もまた目が覚めた。

 

 体を起こし寝ていた間に凝り固まった体をほぐすため全身を使って伸びをする。

 そして昨日と同じように上の方の出口で森と朝日を眺めた後下の出口へと向かう。

 眩しさに目を細めながら明るさに目を慣らしてから橋を渡り森へと入る。

 唯一昨日と違うのは吠えなかったことだ。


 そしてまたあの甘い匂いを発しているところへと行くと昨日飲んで置いていった硬い部分が置いてあり、また同じところに甘い液体が入った状態で実っていた。

 しかも今日は周りにもたくさん同じものが実っていた。


 それを見た私はたくさん甘いのが飲めると思いワクワクしながら一つ目を同じ昨日と方法で飲み干した。

 そして続けて二つ目を飲もうと思いそちらに移動した。

 しかしそこで違和感に気づいた。


 全く甘い匂いがしないのである。


 なんでだと、匂いが薄いのかとくっつくまで鼻を近づけてみるがそれでも全く匂いがしない。

 では自分の鼻がおかしいのかと考え、さっき飲み干したばっかの、ものの匂いを嗅いでみる。

 若干匂いは弱くなっているがきちんと甘い匂いはした。


 では似ているだけで同じものではないのかとも考えたが、少なくとも見た目は一緒だった。

 一応味も確かめたがなんの味もしなかった。


 他のもそうなのかといくつか試したが結果は同じだった。(もしかしたら最後の一滴で甘くなるかもしれないと考え穴を開けたものは全て飲み干した)


 だがよくよく考えてみれば一つ目ですでに満足感は十分得ておりそんなに幾つも飲む必要はないのではという考えに至った。

 

 ならばいつまでもここに留まっていないでこの森を探索してみようと思い歩き出した。

(変なのは音がなって面白いので寝床に持って帰った)


―――――――――――――――――――――――――


 ここで探索をして見つけたものの中で特に変なのを三つ紹介しよう。


 一つ目は歩き出して直ぐに見つけた岩みたいなもの。

 色は普通の黒色や灰色などだが凄いたくさんの小さな穴が開いていて、そこからなんか白いふわふわしたのが一定の周期で出てきている。


 二つ目は花でそこに近づくと急に動きが遅くなったり速くなったりした。

 色は二種類あって金と銀だ。

 どうやら金の方が速くなり銀の方が遅くなるようだ。


 三つ目はでかいキノコでなんか電気みたいなのを発していて青色に光っていた。


 ちなみにどれも私に影響はなかった。


―――――――――――――――――――――――――


 こんなふうに他にも色々と見つけたり、今日は昨日より暗くなるのが遅いなぁと思いながら探索を続けた。

 そこでふと気づいた。何かに見られていると。


 "それ"は後ろの木の上にいた。

 人類ならば気づくことも出来ぬだろう。

 なにせとても存在感が薄い上に透明なのだから。

 だが私は気づいた"それ"が何か小さく発したことによって。

 

 "それ"は私が見た瞬間凄まじい速さで逃げていった。

 そして気づいた時には私は"それ“を見失わないよう追いかけた。

 

 今でもなんであの時追いかけたのかはわからない。

 ただ興味を持ったからかここで逃してはならないと思ったからか。


 追いかけてたどり着いたのは広くひらけた場所であった。そこで"それ“は消えてしまった。


 すると"それ“と同じような観察するような怯えたような視線がいくつも感じ、周りを取り囲むように先ほど見つけた岩や花やキノコといったものとは違う気配がいくつもあった。

 それらは動いていた。そして突然声が響いた。


(貴方はなんだ?どうしてここに来た?)

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