峠道
忠助とスズキ娘は急勾配の峠道に差し掛かった。カプチーノが何か思い出して、ため息をつきながら語り始めた。
「トヨタ娘のトレノと下りのレインバトルをしたことがあって、最後のストレートで負けたんだ…悔しい…あの娘は真っ暗な峠道を懐中電灯を消して走っていたんだ……」
忠助は驚きながらカプチーノに向き直った。「そんなことが…懐中電灯を消して走るなんて、相当な技術だな。」
スイフトが興味津々に尋ねた。「それで、そのバトルの後どうなったの?」
カプチーノは少し笑みを浮かべて答えた。「トレノとはその後も何度か話す機会があって、彼女から色々と教えてもらったんだ。彼女はただ速く走るだけじゃなくて、車との一体感を大事にしているんだって。」
忠助はその話を聞いて、さらに決意を固めた。「よし、俺たちもこの峠を越えて、もっと強くなろう。カプチーノ、お前が学んだことを俺たちにも教えてくれ。」
カプチーノはうなずき、みんなに向かって言った。「まずは自分の車を信じることだ。そして、道を読むこと…」
その言葉を胸に、忠助とスズキ娘たちは一歩一歩、急勾配の峠道を進み始めた。彼らの冒険はまだ始まったばかりであり、これからも数々の試練が待ち受けていることを、全員が感じていた。