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リンカーネイトリンカーネイトリンカーネイト  作者: にがつのふつか
第三章 『指切り姫と西方と忘れられた古い唄』
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第八十六話『発芽を願う。』

本日投稿の、

1話目になります!





「ふむ。

全部で六発。

最初から操作を制御して撃てとったら、

正味(実際のところ)

八発がよいよ(本当に)限界かの」


地面に突っ伏して、もう一歩も動けなくなったリクに、

ヤエファはそう言った。


「すごい。ヤエファって教えるの上手だね」


「惚れたかの?スイちゃん。

とりあえず、これで一日に一発とか云う、

ケチ臭い縛りは無くなったけ。

魔力が少ない分、

カバーする為に消費してしまう、

他のエネルギーを鍛える事じゃの」


「例えば?」


「筋トレとかかの。

今の段階じゃ、身体を鍛えた方が早いけ」


「だってさ。朝に走ってみたら?」


(……出来るか……! 死んでしまうわ……!)


「ま。

全体的にまだまだじゃが、

なかなか根性も有るし、度胸も有るの。

違う世界から迷い込んで来て、

不安な事もあるじゃろうに、

精神的に安定しとかんと、

いたしい(厳しい)、体内のエネルギーの操作も、

コツを少しは掴んだみたいじゃけ」


「安定……、してるのかな?」


「助平なのは、この子(リク)(さが)じゃの。

少しは目を瞑ってやりんさい(あげなさい)


「でもさーー、これ、

リクっち動けるよーになるん?笑

ボロボロなんだけど」


「回復に相当時間を喰うじゃろの。

今夜にでもガコゼは動き出すかも知れんけ、

リクちゃんはお休みじゃ」


「厳しくしすぎじゃね?」


「何を言うとるん。

ガコゼなんぞ、わっち達で充分じゃろ?

真打(しんうち)は一旦、

化けて登場と云うのがセオリーかと思うがの」


「真打ぃ? リクっちがぁ?」


「何じゃ。ユン姉、気づいとらんかったかの?

確かにスキルは、わっちに一発も効かんかったが、

副次的な能力があったけ」


「どんな能力なの?」


実力(レベル)の差が開き過ぎとると、

相手の能力を拝借する事は出来んらしいが、

ほんの一瞬だけ、

相手のスキルの発動を封じる事が出来る様じゃ。

わっちは基本、

『誘惑』のスキルが殆ど無意識に発動しとるが、

リクちゃんがスキルを発動した瞬間だけ、

それが途切れた感覚があったからの」


「マジ?勘違いじゃねーーの?」


「そう云えば、

相手(ゴアグラインド)の魔法が発動しなかった事が有ったね。

偶然じゃ無かったんだ」


「本来の用途の方は、(から)っきしじゃが、

そっちの方は、百発百中じゃった。

魔法も、それ以外のスキルも

区別無く封じて来るなら、敵にすりゃ厄介じゃの」


「確かに」


「何だかんだ、(はや)さと云うのは、

対人戦に於いての要じゃ。

相手の思考と動きを読んで掻い潜る様にして、

動作をしとる最中で、

ペースを乱されるんは、

致命傷に繋がるからの。

天恵者(チート)とまでは言わんが、

特殊なスキルじゃ。

一般的に広まってないけ、対処がわからん」


「そう聞くと、

なんだか凄い人に見えてくるから不思議だね」


「後は本領のスキルが、

どげ(どんな)もんかと云うとこじゃの。

ところで、

ラクシェ。ハツ。何か動きは有ったかの?」


「無いよぉ」


「ぼちぼち逃げる算段が済んだかと思うたが、遅いの」


「あ。それと、ハツに頼みたい事が有ったんだよね」


「……え。何……?」


「イェンに連絡が取れるかな?

もしも連絡が取れたら、

此処(イファル)に来て欲しいと伝えて貰えらないかな?」


「……イェンを?何でだろ……?」


「味方になってもらう為」


「……連絡は取れるけど。それは無理じゃない……?」


「どうして?」


「……私達(ソーサリースフィア)は、一応、

スイ達の敵じゃないの……?」


「でも、(ハツ)はヤエファ達と一緒に居る」


「……だってヤエファが」


無理強(むりじ)いしている様には見えないけど。

多分、わたし達と組んだって、

罰則みたいなものは無いんじゃないかな?」


「……」


「それに、君は何だか居心地が良さそうにしてるし」


「……私は別に……、そんな事無いもん……」


ハツはそう言って、そっぽを向いたが、

強く否定する様子も無く、

連絡を取りに行くと言って、その場を一度離れた。


「ほれ。

リクちゃん、立ちんさい(立ちなさい)

いつまでも寝とったら、邪魔んなるけ」


(声も出ねーよ……、起こしてくれよ……)


リクは何とか身体を動かし、

手を貸して起き上がらせともらおうと、

ヤエファの方に腕伸ばした、

そのリクの腕は、ヤエファの着物のスリットに入り込み、

彼女の脹脛(ふくらはぎ)に触れた。


「……あん」


ヤエファが突然上げた、色っぽい喘ぎに、

一同は目が点となった。


ちょい(ちょっと)……、リクちゃん、

こそばい(くすぐったい)け、

腕引っ込めてくれるかの……」


ヤエファはそう言って、

リクの腕を自分から離そうとしたが、

動けなくなり、

寝転がってる筈のリクが、

手の平を這わす様にして自分の脚を撫で回すので、

驚いて尻餅をついてしまった。


「リクちゃん、動けたんかの?

仕返しのつもりか、そげ(そんな)

蛞蝓(なめくじ)みたいに触られたら、

こそばゆくて、(かな)わん」


(誰が蛞蝓だ……! この、どエロ鬼教官!!)


「ひゃッッ」


ヤエファの(しっぽ)を、

リクが鷲掴みにしていた。


(おらおら! 指切り姫様! 

(しっぽ)掴まれて、悦んでんじゃねーのか!?)


「ちょ……ちょい……、リクちゃん、起きとるんなら、

手を離してくれの?

わっちは……、耳やら尾やら、弱いけ……、

んッッ……、声、声出るけ……、あんッ……、

駄目じゃって……、んッ…、

声……、出ちゃう……、出ちゃう出ちゃうッッ」

 

◆◆


「最低ですね。リクさん」


「全然余裕じゃないッスか!」


「ウチら、何見せられてんだよーー」


「ちっ」


「舌打ち笑」


◆◆◆

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