表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
リンカーネイトリンカーネイトリンカーネイト  作者: にがつのふつか
第三章 『指切り姫と西方と忘れられた古い唄』
66/237

第六十六話『彼は転移者だが天恵者では無かった。』

本日投稿の、

最終話になります!


今日も読んでくれた皆さんありがとうございましたー!



「懐かしいの。

コトハは娘の事をあげ(あんなに)大切にしよったのに、

一緒に居らんのは何でじゃ?」


「コトハはなーー……。

別で旅に出てんだよ」


「娘の事、置いとかれんて言うとったじゃろ?」


「色々あんだよーー。

スイの事、大事に思って無い訳じゃねーからな?」


ほいじゃ(それじゃ)何でかの?」


「あーー。もーーうるさ。

コトハは国の依頼で旅してんの!

女神の痕跡探すのに!」


「ふうん。

人間は相変わらず女神様が大好きじゃの」


「そりゃそーーだろ」


「ユン姉も女神の痕跡探しの旅の途中かの?」


「そ」


「ご苦労じゃの。自分の(もん)になる訳でも無かろうに」


「いらねーーから。

ウチはスイの仕事手伝ってるだけだから」


「スイ。聞き間違えかと思うとったが、

本当にスイ(名無し)って名前なんじゃの。

国から頼まれて旅に出るくらいじゃけ、

娘もコトハみたいに強いんかの?」


「じゃねーーと、国も依頼しないでしょ?」


「コトハさんも、アイツと同じ精霊魔法を使うのか?」


「いんにゃーー。コトハは違う」


「リクちゃん。コトハはチート(天恵者)じゃけ」


「チート!」


「生まれながらに複数の上級スキルを備えとるって云う、

アレじゃ。

魔法じゃろうが体術じゃろうが、ズバ抜けとる。

チートと出会(でくわ)したんは、

コトハが初めてじゃなかったが、

ありゃ規格外じゃ。

あんな出鱈目(でたらめ)に強い奴はおらんの」


「ウチも、コトハ以外のチートで、

あんな奴見た事ねーーよ」


「そ……、そんなに? 羨ましい……」


「控えめに言っても、人類最強ーー?」


「マジかよ!? 格差!!」


「転移してくる人間は、皆あんなに強いんかと思うとったが。

そういう訳でも無いんじゃの」


「俺のスキル……」


「気にする事は無いけ。

比べる必要が無いんじゃ、誰も(かな)わんけ」


「スイちゃんって凄い人に育ててもらったんスねー!

でも、スイちゃんも滅茶苦茶強いッスよね?」


「中央諸国で最強の精霊術師って言われてるからーー♪」


「何でユンタが得意げなんだよ」


「だってスイはウチの娘でもあるからーー♪

お世辞抜きに、

スイの精霊魔法は、中央諸国どころか、

大陸でも頭一つ抜きん出てるからねーー」


「でも本人、燃費悪いって言ってたよな?」


「それは、未だ成熟しきっとらんのじゃろ。

魔力と魔法が比例せんっちゅう事じゃの。

自分の能力に身体が追いつかんのじゃ。

それを(もろ)ともせんのが、チートって訳じゃ」


「ま。

大人だって、本人(スイ)は言うけどさ。

まだまだ、お子ちゃまなんだよーー。

可愛いだろ?」


「成熟しきって無い……。お子ちゃま……」


「おっぱいの話じゃねーーぞ?笑」


「思ってねーわ!……でも、確かに、

アイツ(スイ)、俺より歳上の割には、

かなり幼く見えるとは思うけど……。

……おっぱいも……、確かに小さい……」


「リク君……。最低ッスね!」


「スイ気にしてっからね!!」


「あはは。

楽しそうじゃの。

わっちは賑やかなんが、好きじゃけ。

やっぱり、

今夜は皆で一緒に飯を食おうや」


「えーーー」


「何で今の流れで断るんかの?」


「ヤエファが居ると、絡まれるから嫌なんだよーー。

お前目立つし喧嘩っ早いしーー」


せんせん(しないしない)

さっきの事を言うとるんかの?

ありゃ、店員さんも言うとったじゃろ?

わっちは悪うない」


「それにお前、可愛いと口説くだろーー?

もう一人の子も、めちゃ美人だから、

手出しそーーで怖いんだけどーー」


「わっちの事を何だと思うとるんかの?

そげ(そんなに)見境(みさかい)無く、

ちょっかいかけんけ」


「嘘つけ。

さっきの店員ちゃんも、クラクラ来てたじゃんーー」


「ありゃ事実を言うただけじゃ。

わっちは可愛(かわえ)え子の味方じゃ。

そげ(そんなに)、煽られたら期待してしまうの」


「やめろーーー」


「でも、賑やかで楽しいのは自分も好きッス!

ヤエファさん、この街のお店とか詳しいッスよね?

晩ごはんの美味しいお店とかチョット惹かれるッス」


「わっちは、よう(よく)知っとるよ。

ロロちゃんを連れてって、何でも教えちゃろか?」


「行きたいッス!!」


「酒は飲めるんかの?」


「もう誘拐じゃーーん」


「ロロちゃんも可愛えの。ユン姉、羨ましいの。

まあ。スイちゃんと合流出来たら聞いてみようや。

飯も酒も旨い()え店知っとるから、連れてくけ。」


「スイが良いって言ったらなーー」


「ところで。ヤエファの仲間って、もしかして、亜人?」


「そうじゃ」


「って事は、獣耳(けもみみ)の……?」


「何かの?リクちゃん、亜人の耳が好きなんかの?

触ってみるかの?」


「え!?」


「ほれほれ。飾りじゃ無いけの。

優しく触らんといけんよ?」


(生唾飲み込む案件なんだが……)


「どしたん?男に触られるんは好かんが、

リクちゃんなら構わんよ?

でも……。

わっちは耳が弱いけ……。

声出たらすまんの……」


「ハァ……! ハァ……!」


そげ(そんなに)、息荒くしとったら怖いけ……。

優しくしてくれんと嫌じゃ……」


「や……! 優しくする! 優しくするから……!」


「キッッッモ!!」


「リク君! 最低ッスね!!」


昼時が過ぎても活気を失わない、

賑やかな大通りを、

大勢の人々が行き交う中、

仲間を探すスイの精霊が、

リク達の姿を捉えたのは、もう少しだけ経ってからだった。


◆◆


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ