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みぬかれる
『 持ち帰って女房にくわせろ。おれらからの礼だ 』
「おれが食っても?」
『 おまえは我慢せい。 元気な者が食うと、耳と鼻から血をながして死ぬかもしれん 』
「そりゃあいやな死にかただ」
わらって赤飯をおしいただいて受け取った。
『 ―― よいかキヘイジ、おまえの仕事には礼を言うが、これよりまた、こちらに来ようなどとは考えるなよ。 ―― なくしてから、取り返しのつかぬことになっても、戻らぬぞ 』
キヘイジは、なにか見抜かれたかのような顔をして、叱られたこどものようにゆっくりとうなずいた。
そのやりとりをじっとみていたヒコイチは、面のおとこの静かな藍色の眼とあう。
『 そのほうは《赤飯》が心配か? われらは《山神様》とはちがうのだから、キヘイジの女房が《ここ》でのものを食うても、ここと『縁』ができることはない 』




