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だれにも言うな


 そっと畳におろして顔をみると、なんだか、つまらなさそうに口をとがらせ、とうちゃんがかえんねえ、と言った。



「かえんねえ、って・・・今日は帰ってこねえってことか?」


 ききかえすと首をふり、ずっとかえんねえ、と棒をふる。



 それをとりあげて、茶碗などを置いてある棚から蓋つきの湯呑をとりだし、中にある欠けた飴を代わりにもたせる。




 ふだんなら、すぐに口におさまるそれを、ヘイタロウはにらんでいる。


「 ・・・かあちゃんが、・・・寝てて、だれにもいっちゃなんねえって・・・」



「『寝て』? ・・・ ―― ヘイタ、よく教えてくれたな。 えらいぞ」



 ヒコイチはこどもを抱き上げて、まず裏の長屋にいる、マチより若いおかみさんにヘイタをたのんでから大家のところへ行き、それから、近くの医者に走った。





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