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山の神様
申し訳ございません。山神様については、桃のはなしのほうをひろってみてください。。。
だが、続きをゆっくりと語りだす。
「 ・・・しばらく、その山は金貨をさがす物好きたちでにぎわったっていうが、だれもみつけられなかったそうだ。 しかも、鋤やなんかで山をあらしたってんで、バチがあたって病になるもんがたくさんいたらしい。 それで、さがすのもいなくなって、その金も男も、『山神様』に《かくされた》んだろうってはなしになって、そんで《かくしがね》ってよばれるんだと」
「はあ? 山の神様が、なんのために『金』をかくすんだよ?」
自分のしっている山の神様は、山の幸をわけてくれる優しい面と、《こども》を隠すようなこわいことをする面をもった神様で、人の理ではおさまらない存在だ。
金のような、人だけが価値をみいだしたものに執着して、隠すだろうか?