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持ち逃げ


「 四代前のおかみのころ、戦国の世の殿様がかくしてた当時の金貨がみつかって、それを、勘定方の男が持ち出して逃げた、ってはなし、 ヒコさんは、聞いたことねえかい?」



 知らないので首をふった。



 そうか、とあぐらをくむからだをゆらし、帯にはさんだ手ぬぐいを、首にまきなおした《元締め》は、まあ言い伝えだがな、と首元をぬぐう。



「 ―― その、消えた『勘定方の奥方』が、おかしな宗派の仏さんにはまって、そこのあやしい坊主にお布施として渡すために、夫婦で金貨のつまった箱を三つほど持ち逃げして、そのまま行方知れずになったっていうはなしでな。  ―― おれのじいさんは、そのころの《ヨミウリ》をあつめてて、『かくし金』の話は、ずいぶん読んだ、なんて言ってたが・・・、どうも、はなしの『順番』がおかしくってな・・・」


 《元締め》は、かねのはいった紙を、指先でつつく。





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