サングリーズの場合 ~本末転倒~
( ゜∀゜)アハハ八八ノヽノヽノヽノ \ \ \ ←
「ふむ、やはり「人間界」と持ちつ持たれつとは言え「神界」側が忖度せねばならないとはな。」
「だが、このまま「人間界」にハラスメントがのさばっていてはいずれこの「神界」も……。」
「ーーーーー以上が人事部人事Ⅲ課長のサングリーズ君の処遇に対する報告であーる。」
ダッタ・デアールはⅢ課での顛末を社長室で社長に対して報告していた。
そこにはその2人以外は誰もいない。
本来社長が侍らせているはずの美人秘書すらいない。
社長は社長で、
デアールの話し方に眉をピクピクと上下運動させ、
額には多少の青筋を奔らせていたが、
最後まで報告を聞くと「うむ、ご苦労」とだけ伝えていた。
「デアールよ、次のハラスメントだがアテはあるのか?ハラスメントは駆逐せねばならない。従ってもう既に次のハラスメントは見付けてあるだろうな?」
社長の圧がデアールを包み込んでいく。
「そ、それはモチロン、これから探すのであーる。」
「そうか……。ならば、貴様に辞令を出す。そこにてハラスメントを駆逐して参れ!」
社長はそう言うとデアールに対して辞令書を渡していった。
「ハラスメント管理部長ダッタ・デアール殿
貴殿を明後日より、グループ会社ヴァルハラ商事に於いて新設されるハラスメント管理部・部長と当社ハラスメント管理部・部長とを兼任とする。」
デアールはそこまで読んだ段階でわなわなと震えだしていた。
「しゃ、社長!吾輩が知っているヴァルハラ商事は確か、「オリュンポス」にあると記憶しているのであーるが?」
「いかにも!ざっと3000kmくらいだからなんとかなるだろ?」
「3000kmを明後日までにであーるか?」
「いや、明日には着いておいてくれ。それでないと新設の部署だから課員達が遊ぶ事になるだろ?社員を遊ばせるワケにはいかんだろ?給料払ってるんだから。」
「しゃ、社長!そ、それはあまりにもパワハラが過ぎるのであーる!」
「言ったな?言っちゃったな?やっぱり言っちゃったよね?それじゃあ、ダッタ・デアールいざ尋常に参る!!」
Fight!!
「しゃ、社長!あまりにも急な辞令で尚且つ超超遠距離を無理強いするのはパワハラであーる。」 社長のダメージ “5”
「スキル発動「引かぬ!媚びぬ!!省みぬ!!!」」
受けたダメージを10倍にして返します。 デアールのダメージ “50”
エクストラスキルを発動します。
「エクストラスキル、「ツルーノヒトーコエ」だ!」
「デアールよ行け!」 デアールのダメージ “6”
「デアールよ行くのだ!」 デアールのダメージ “12”
「デアールよ取り敢えず行け!」 デアールのダメージ “18”
「デアールよ逝け!」 デアールのダメージ “24”
オーバーキルが発生しました。
ダッタ・デアールは一定期間、社畜の称号をゲットしました。
勝敗は呆気なくついたと言える。
そもそもの話しが経営者にたてついた段階で勝敗は勝負をしなくても見えている。
ダッタ・デアールはそれを体現しただけと言えた。
「ダッタ・デアールよ!心臓を捧げ、ハラスメントを駆逐せよ!!」
「あ゛ーう゛ー!!」
こうして、ダッタ・デアールは次なる会社へと強制出向させられていった。
頑張れデアール!負けるなデアール!
いつか報われる時が来る事を皆は願っているぞッ!!
もう笑うしかありませんね_/\○ノ″ギャハハハハ