84話『祝え』
「ビレニアの初依頼の成功を祝って!! カンパあああアアアアアアアアアアアアアアアアアアいい!!」
「かんぱあああああああああああああああああああああああああああい!!」
「……乾杯」
「乾杯」
テンションがバク上がりの二人と
テンション低めの二人が豪華な料理を食べながらいた。
聖は
「おいおい、どうした? テンション低いじゃないか! それじゃ祝いにならんだろ!! もっとテンション上げなさいよ! ということで長谷川、何か芸して!」
「はあああ!! 何だその無茶ぶりは! いっつもだよ! いっつも俺が部長や課長の糞みたいな芸を見せて無茶ぶりを付き合わせられたんだ! 何でここでも!!」
と言ってゴテタ。
聖は
「大の大人が、そんなんでいいの? もうちょっと器用になりなさいよ!!」
と思いっきり悪乗りの感じであった。
そして、長谷川は
「分かったよ、仕方ないな、見とけよ」
と言って何をするかと思えば、
手を軽く握った。
そして
ゾバアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!
と虫を出した
それを見た店員さんが
「ぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
と悲鳴を上げた。
猛は
「長谷川さん、それはちょっと……」
と引いた。
すると長谷川は
「これはおもちゃだよ」
と言って虫を掴んでゆらゆらと揺らした。
それを見て聖は
「スキルじゃん、つまらん、もうちょっと自分で出来ることとかないの?」
それを言われて長谷川は
「ええ、ないよ、後はこれぐらいだよ」
と言ってそこにあった飲み物を一気に口に含んで
「ふんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんん!!」
と言った瞬間
鼻から水鉄砲のように口に含んだものを勢いよく発射した。
「おおお!!」
「それだよそれ!!」
と言って盛り上がった。
それを見てビレニアは
「汚い」
と言って引いていた。
すると長谷川はビレニアに耳を向けた。
「? なに?」
すると長谷川は口に残った水を一気に耳から発射した。
プシャア!!
「きゃ!!」
ビレニアに直撃した。
すると聖は
「コラああ!! 何やってるの! ビレニア大丈夫?」
と言って心配そうに傍に寄った。
ビレニアは
「だっ大丈夫です、ありがとうございます、聖様」
と言って顔を赤らめた。
そして聖は長谷川の方へと向かった。
「??」
近寄られた長谷川は聖が近くに来て顔を顰めた。
すると
ペシイイイイイイイイイイイイイイイイイイイン!
と思いっきりビンタをくらった。
「いってええええええ!!」
長谷川は頬を抑えて蹲った。
それを見ていた猛は
「まあまあ、聖さん、確かにやり過ぎだけどビレニアにもちょっと非があるよ」
と言ってビレニアに猛は注意を入れた。
するとビレニアは
「だって汚いんだもの! 汚い行為を汚いと言って何が悪いの!」
と正論を言った。
それに対して猛は
「正論がすべて正しいと思わない方が良い思うぞ!」
と言い返した。
それに対してビレニアは
「じゃああなたはあの行為を汚いと思わなかったんですか!」
と言い返されて
流石に猛は
「汚いです」
と言った。
ビレニアは
「ああいう行為は確かに盛り上がるかもですけど他のお客様の食べ物にかかることもあるからやめるべきです! 芸をしろと言われたのなら他の芸にしてほしいです! それに! 店員さんやこの店の人が用意した食べ物に失礼だと思わないんですか! 私はここに来るまでに食べ物の大切さを知りました! もう少し考えた方が良いですよ! そもそも! 親に食べ物を粗末にするなって言われなかったんですか!」
とさらに正論の連続攻撃を浴びせた。
「「「ぐはあああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」」」
3人共にダメージが入った。
流石の聖も自分の悪乗りに反省を覚えた。
そして聖は
「ごめんね、ビレニア、私あなたの気持ちを考えてなかった、これから気を付けるから許して」
と言って謝罪した。
それを見てビレニアは
「聖様は悪くありません、私の祝いのなのにちゃんと祝ってくれなかったあの二人が悪いんです、もしここでちゃんと祝ってくれれば私が2人に対して前科持ちであるという思いが消えて少しは関係が良くなると考えなかったんでしょう、確かに私も少し嫌悪しすぎたと反省していたのにこのありさまだとやっぱり私仲良く出来ない気がします」
と言った。
それを聞いて2人は心がいたかった。
しかし、長谷川は言い訳をした。
「でも俺たちだってあんな言い方されたらさすがに祝う気になれんぞ? 俺たちだって人間なんだ、お前と一緒で心を持ってるんだ、確かにお前は前科持ちを酷く嫌悪してるのは分かるが、だからってそんな態度を取られると俺たちも態度がこうなると思わんのか? 全部おれたちが悪いのか? 確かに俺たちは前科持ちだよ、でも事情も知らずにああやって罵ったら誰だってそいつと仲良くなろうと思えないんじゃないのか!」
と言った。
それを聞いてビレニアは少し俯いた。
そして
ガッシャアアアアアアアアアアアアアアアアアン!!
と大きな音がした。
そちらを向くと
猛は頭に酒瓶を叩きつけられて血を吹きだして倒れた。
叩いたのは近くにいたお客の男だった。
「猛!!!」
「猛!!」
「!!!!」
長谷川と聖は猛の元へと駆け寄った。
そして猛の頭を叩きつけた男は言った。
「罪人が何言い訳してんだ! お前らみたいなのに人権なんてもうねえんだよ!!」
と険しい表情でキレていた。




