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82話『再起不能』

2人は地面に潜って音を拾い確認していた。


「いや~まさか鼠が一気に押し寄せるとは」

「まさかね、でもあいつら結構頑張ってるぞ」


猛は地面から頭を出して確かめた。


「チュチュ!!」

「うおおお!!」


いきなりやって来た鼠に踏まれそうだったのですぐに地面に頭を引っ込めた。


「スーツがなければ液体の中窒息してた」

「ああ、聖の子のスーツのおかげでこういうだまし討ちできるんだから感謝だな」


2人は襲われる2人を見ていた。

そして2人は


「糞糞糞! あいつら何処に言ったんだ!」

「今はこいつらに集中して!」


慌てながら鼠を攻撃した。

しかし、あまり決定打を与えられずに大量の鼠に押されている。

しかも一匹も死なず怯む程度であった。


「チュウウウウウウ!!」


いきなり鼠の気が逆立ち、目を真っ赤にしてイツシイを襲った。


「うわあああああああああああああああああああああ!!」


イツシイは間一髪で躱して怪我を負わなかった。

そしてヒアツアは


「大丈夫!! クウウ!!」


襲ってくる鼠の攻撃を防御魔法で防いで凌いでいた。

そして


「逃げるわよ!」


と言ってイツシイの手を引っ張り逃げた。


「あ、逃げた。」

「あいつら本当に何もしないんだな」


2人はすぐに地面から出て。


「まあ、仕方ない、やりますか、長谷川さん」

「そうだな、俺たちでやってあいつらの分の報酬ももらうぞ」


と言って2人は鼠を俺Tueeの力とスキル、

そして、聖からもらった札を使って退治していった。


--------------------------------------------------------------------------------


「はあはあ」

「もう……走れない」


2人は涙を流しながらその場にへばった。

そして


「本当にあいつら何処に言ったんだよ!」

「ホントよ!! あいつらに全部任せて報酬を全部貰うつもりだったのに!!」


と心に隠していた本性をさらけ出した。

すると


「やはりそうだったのか、嵌めて良かった」


と一人の声がした。


「!!」

「誰!!」


2人は声のする方を見るとそこには


「やあ! あの二人の主人の聖さ!」


と聖が話しかけた。

それを聞いて2人は


「嵌めたってどういうことよ!」

「そうだ! 俺たちの命が危うかったんだぞ! もし死んだらお前らが殺したことになったんだぞ!」


と文句を言った。

それに対して聖は


「まああの二人が放置して死んだら確かにそうかもだが、でも今じゃ私たちはその証拠ですら消すことが出来る」


と言って聖の隣にエルフの少女がいた。

見たこともなく奴隷にされることが当たり前のエルフの少女を見て


「エ! エルフが何なんだ!!」

「そうよ! 長生きなだけの劣等種でしょ!」


とエルフを見下していることが分かった。

それを聞いて聖は


「おい、こいつにはビレニアっていう綺麗な名前があるんだ、いけないなあ、人の名前を呼ばないで劣等種呼ばわりは、君たちにはもう少し教育が必要かな?」


と言って聖は


「ビレニア、君の実演学習でこいつらに恐怖を味あわせてやれ」


と言ってビレニアに指示を出した。

ビレニアは頬を赤らめながら


「はい、聖様」


と言って魔法を使った。


「インセクト・ア・ラージマウント」


と呪文を唱えると

煙のようなところから大量の昆虫が出現した。


「ひいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!」

「きゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」


2人は悲鳴を上げた。

そしてビレニアは


「そこの二人を襲い苦しめなさい、命はとらないでね」


と昆虫に命令を下した。

そして、昆虫は2人をくらうことなくただただ体中をはい回った。


「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」

「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」


2人は昆虫のせいで体が見えなくなった。

聖は満足そうに


「よし、帰るぞ」

「はい」


と言ってビレニアを連れて帰った。


----------------------------------------------------------------------------------


猛と長谷川は


「よし、鼠を全て倒したぞ」

「これで依頼達成だな」


と言ってイツシイとヒアツアを探し始めた。

するとすぐ近くから悲鳴が聞こえてきた。


「うお!! この声って!」

「ああ、聖かな? あいつ今日ビレニアに実地研修させるって言ってたからもしかしたら俺らのいる洞窟を使ったのかな?」


と長谷川は言って札を用意して


「おい、聖、お前がやったのか?」

『ああ、そうだよ、ビレニアにやらせた。まあ、これは実践の勉強変わりだから別に借りだとか思わなくていいから、私がここまで遊んだんだ、金は全部貰えよ』

「はいはい」


そう言って2人はヒツシイとヒアツアの悲鳴の方へと向かった。


-----------------------------------------------------------------------------


「……」

「……」


2人はあまりのおぞましさに声が出なくなっていた。

猛と長谷川は


「これは酷い、」

「あいつら鬼畜だな」


と言ってはい回っている虫を取り払い

札を使って燃やした。

そして


「今回の報酬とさっきの報酬は俺らが貰うがいいか?」


と長谷川は言った

すると


「じょっ冗談じゃ……ねえ、俺らの……ものだ……」

「そうよ……この……卑怯者」


それを聞いて長谷川は


「そうか、それは残念だ」


と言って1匹だけ残っていた虫をスキルで増殖させて

彼らにばらまいた。


「うあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」

「止めてえええええええええエエエエエエエエエエエエエエ!! 全部あげるからあああああああああああアアアアアアアアアアアアアアアアアア!! お願いいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!」


こうして2人から依頼の全部の報酬を貰った。

そして、ヒツシイとヒアツアのコンビは教会へと籠り、もう二度と冒険者として

働くことが出来なくなるほど精神が壊されていた。


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