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73話『働く二人』

「さてと、今日は食事にして寝ようか? 疲れてるでしょ? 奴隷の間って何食べてたの?」

「はい、パンを気分が乗ればくれたくらいですね……」


すると長谷川は


「そういや、小説でも読んだことはあるんだけど、エルフって肉系とか食べないんだっけ? 動物系統の奴……基本草からなる食べ物系な感じだよな?」


とビレニアに聞いた。

するとビレニアは


「確かにそうでした、でも今は何でもいいです、何か食べ物をください、お腹が空いて仕方ないんです……」


と少し辛そうにしていた。

すると聖は


「うん、確かにお腹が空いているようね? でも今の状態でたくさんの物を食べると位がおかしくなって死ぬ可能性だってある、だから今日はこれにしましょうか? あなたたちもいい?」


と言って袋から米を出して炊き始めた。

そしてそれをドロドロになるまで煮込み始めた。

それを見て猛は


「え? 何これ?」

「ああ、なるほど、確かにそれの方が良いな」


と言って納得していた。

猛は訳が分からなかった。

何故食べ物をこんなに煮込んでいるのか?

そしてそれは本当においしいのか?

猛には疑問に残った。

それが分からないことを長谷川と聖が察して


「俺が説明するよ聖」

「ああ、よろしく、私は料理に集中するから」


と言って長谷川は説明することになった。


「あのな猛、この子はほとんど食べ物を口にしていないから飢えている状態なんだ、でもいくら食べ物を欲していてもそれを胃が受け付けない場合があって消化が出来なくてそのまま苦しんで死ぬ可能性もあるんだ、だからこうやってご飯を消化しやすくして意を慣れさせていかないとだめなんだ、まあ美味しくはないが俺たちだけ美味しい食べ物を食べるとこの子が不憫だし付き合ってやってくれ」


と言った。

流石にその説明により猛は納得して


「まあ、確かにこの子がそれで死ぬ可能性があるのならそうした方が良いな、それに理由が分かれば納得だよ、こういう者にも食べなれた方が良いかもしれないし」


と言って了承した。

長谷川はそれを聞いて


「そうか、それは良かった」


と言って聖に言った。


「なあ、思ったんだが猛は少し聞き訳が良すぎる、我慢しやすいタイプじゃないのか?」

「まあ、そうだな、自分の分からないことに関しては質問して納得してすぐにその状況に慣れようとおそらく本人自身も我慢をするんだろうな、多分それは猛が過ごした環境がそうものだったんだろうな、子どもっていうのは高校でてもわがままな奴やわがままだし聞き分けの良い奴は聞き訳がいい、猛の場合は色々と我慢しないといけない場面が多かったんだな、だから聞き訳がいいんだろう、まあこれに関しては本人に聞けば分かるだろうけど別に話を無理やり聞く必要はないだろうな、でもこっちとしては爆発する前に発散させないととんでもないことをしてしまうからそこに関しては考えた方が良いな」


と2人で話した。

そして、食事が出来た。

ご飯はすごくドロドロで味付けをするものもなかったのでそのまま食べることになった。


「うう!」

「まあ、こんなものか……」

「どう? ビレニア? 食べれる?」

「うん……美味しい……温かい」


と言ってゆっくりと食べて行った。

猛は嘔吐きながらも食べた。


「ふう、食べれた」

「それは良かった」

「ごちそうさま」


するとビレニアは


「あの……その……」

「? どうしたの?」


聖はビレニア聞いたが


「なっ何でもないです……」


と言って俯いた。

お鍋にはまだご飯が残っていた。

残りは袋に入れて次の日ようにしようと思ったが

どうやらビレニアはもう少し食べたいようだ。

聖は微笑みながら


「いいよ、全部食べても」


と言って残ったご飯をビレニアの皿に盛った。

ビレニアは


「でっでも……私……」

「奴隷だから? 言っておくけどあなたはもう奴隷じゃないよ……あなたはもう私たちの仲間になるんだから! 遠慮なく食べて!」


と言ってビレニアを安心させた。

そしてビレニアは


「ありがとう……ありがとう」


と言いながら涙を流し食べた。

そしてビレニアはあっという間に食べ終わると

眠そうにした。

それを見て聖は


「もう寝る?」

「!! いえ! 働きます!!」


と言って無理やり目を覚まそうとした。


「いや、やることないし寝れば? 俺たちはまだ眠くないから起きてるけど」

「そっそんな! 主人が寝ていないのに私ごときが寝るわけには!」

「じゃあ寝て」


と言って聖はビレニアに命令した。

それを聞いてビレニアは少し安心したように


「スースー」


と一瞬にして眠った。


「早いな、別にいいんだが、てか命令された瞬間からってすごいな」

「まあ猛と同じくこいつの場合は命令による生活が長かったんだね、それのせいで命令と共に行動する癖が出来たのかも」


と聖は言った。

そして聖は


「さて、2人とも本題に入ろうか」


と言って真面目な顔で2人を見た。


「ああ、これからのことだな」

「そうだね、当分はここで魔法の勉強をしてから魔王退治に向かんだっけ? その間どうするの?」


と猛は聖に聞いた。

聖は


「まあ、お前らにはお金を依頼で稼いでもらうよ、私はビレニアの教育に集中したいからいい?」


とお願いした。

それを聞いて


「まあ、俺らには魔法のことは分からんからむしろお願いだ」

「まあ、俺らの世界では男は働いて当然みたいな考えだし別に今更な感じはするけどな」


と言った。

こうして2人は依頼をこなすことが決まった。


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