221話『間合い』
メルデはライザクゼルから距離を取った。
「とにかく攻撃を見切らないと」
と言いながら聖剣を握り観察した。
ライザクゼルは
「フン、俺の攻撃を全て見切れるほど生易しい攻撃はしないつもりだ、否!! しない!! それが俺だ!! 俺は魔王様に命令を受けてやって来た四天王のひとりだ!!」
と言って折れた爪を回復させて再び出した。
「両手の爪での攻撃を躱せるものなら躱して見せろ!!」
と言って飛び出した。
メルデは剣を振ったが
「あめえ!」
と言われてライザクゼルは横に避けた。
そしてそのまま爪でメルデの顔を引掻こうとしたが
「そっちこそ!!」
と言ってしゃがんで避ける。
猛は
「おお!! 両者互角だああアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」
と言って解説をしていた。
長谷川は
「ビールにお茶、コーヒー、飲み物などはいりませんかああ!!」
「全部飲み物なんだけど」
「仕方ないだろ!! それしかないんだから!! 用意できなかったんだから!」
「そんな君にはポップコーン!! とガルジチョコ!!」
と言って袋を取りだした。
「!! それ俺も好きだぜ!! 聖! お前! そんなものを隠してたのか!!」
「袋だけえええ!!!」
「袋だけかよ!!」
聖は食べた跡らしき袋を出して長谷川に渡した。
「これで臭いは嗅げるね!」
「臭い限定!?」
そして長谷川は取り敢えず臭いの着いた袋を売った。
「それ俺にくれええ!」
「私も!! それがないと生きていけないの!!」
「お願いだ!! 金なら払う!! 俺に譲ってくれ!!」
と大盛況だった。
長谷川は
「え、何これ……薬でも入れてんの?」
「?? 知らなかったの? この世界の人間からしたら私たちの駄菓子は麻薬同然だよ」
「マジかよ!!」
「ああ、料理の方はあまり不評だが駄菓子はヤバい程売れる、安価で手に入る駄菓子袋だけで大金がもらえるんだ」
「おい! そんな俺Tueeがあるなら先にそれをしろよ!!」
と長谷川は金のことで少し文句を言った。
聖は
「もうしてるっつうの!!」
と言って周りを見ると皆その袋をクンクンと嗅いでいた。
「うわ! うわああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
猛はドン引きした。
「わわわわああああ私!! これが!!これがあああああああ!!」
「ふびゃああああああ!!」
「がぶfだあああ!!」
と奇声のような声を上げながら臭いを嗅いでいた。
長谷川は
「お前! いくら麻薬並って言ってもこれはヤバいだろ!!」
「大丈夫、大丈夫、警察組織もすでに私が手を加えてるんだから」
と言ってドヤ顔した。
「うわあ! 最低だ!!」
「この屑ウウウウウウウウウウウウウウウウ!!」
と言ってふらりは必死になって売り捌いた。
「うわああ、人の子と最低とか言ってあいつらヤバイですね」
「マジ最高だな!! お前ら!!」
と言って聖は笑っていた。
「うがあああああああああああああああああああああああああああ!!」
「これで終わりよ!! ライザクゼルうウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ!!」
いつの間にかライザクゼルは追い詰められていた。
「これって観戦の意味ないな、売り子でもなくタダの店だ」
と言って猛は皆がライザクゼルとの戦いに興味がないのが分かった。
メルデは聖剣を振り上げた。
「ぎゃあああああああああああああああああああああああああああ!!」
「!! なんで! なんでええええええええええええええええええええええええええええ!!」
斬られたのは母親だった。
長谷川が売っていたものを買ってその臭いを嗅いでいたのだった。
そして臭いが無くなったのか再び長谷川に買おうと立ち上がったのだった。
「そんな……そんなああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
「その時を待っていた!!」
ライザクゼルは絶望したメルデを見て飛び込んだ。
そしてそのまま引掻き殺そうとした。
ズドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!
「何のつもりだ」
「ああ、これのこと?」
そう言って聖はライザクゼルの腕を引きちぎった。
「うがあああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
「痛いかなあ!! これを嗅げ!!」
「うあああああああああああああああああああああ!!」
悶絶しながらライザクゼルは鼻を抑えた。
「ふあはっはあはああ!! この臭いは獣人にはかなりの腐臭だからな! そうなるのも無理はない!!」
と言って聖はライザクゼルを蹴り飛ばした。
そして
「お前ら! 来い!」
と言って猛と長谷川とビレニアが近付いて4人で
「オラオラオラ!!」
「何シャシャってんだ!」
「舐めてんのか!! おらあああ!!」
と言って蹴りまくった。
ライザクゼルは顔の形が変形した。
そして
「よし、次はメルデに渡そう」
と言ってそのままポーンと投げた。
「メルデ……」
メルデは睨みながらライザクゼルを見ていた。
聖は傷ついた母親を傍から話して回復させていた。
「これで大義名分は着いた」
「おお」
「なんかお前流石だな」
流石に聖の用意周到さを恐ろしく思った。




