108話『鈍感』
ガルディアは暗い檻に閉じ込められていた。
それを見た猛は
「俺も昔はこうだったんだな、改めてみると結構怖いものだ」
と少し震えていた。
長谷川も
「ああ、俺らもう少しで死ぬところだったんだな……助かってよかったよ……いや本当に」
と妙な感じになりながらも
「「まあこいつに関しては自業自得だがな」」
と言ってそのまま通り去って行った。
それを聞いていたガルディアは
「糞お!! あの糞野郎共が! あんな下種野郎どもにレミアールを渡してたまるか! どうにかしてここから脱走してやる!!」
と言って縄をほどこうとした。
それを見て聖が
「無駄だよ、それは私が作った縄だ、それは絶対に解けないようにしてあるからざんねええええん!!」
と言っておちょくった。
それを聞いてガルディアは
「貴様ああああああああ!!」
と怒るが
「ははは、そこからだと滑稽なだけだよ……」
と苦笑いした。
そして聖は
「まあ、これを聞いて諦めるか分からないが連れて来たよ」
と言って指でこっちに来いと合図を送った。
するとレミアールがやって来た。
「レミアール!! 良かった! 無事なんだね!!」
「ガルディア……」
レミアールは申し訳なさそうにしながら俯いていた。
ガルディアは
「絶対に君を連れ出してあげる!! 言ったろ!! 絶対に幸せにするって!」
「勢いだけだけどな!!」
「黙れ!!」
聖はガルディアの言葉に茶々を入れた。
その言葉にガルディアは睨みつけた
レミアールは
「いいの、もうそれはいい、私はもうデリクスと結婚します、ご迷惑をおかけして申し訳ございません……さようなら」
と言って涙を流した。
それを聞いてガルディアは
「そんなことはない! 気持ちさえあればどんなことだって出来るんだ!! 僕はそれを証明してみせる!!」
「あわあわあわ! まさに勢いだけであることに気づいていないだと……イタイイタイ! これは厨二病より痛いぞ! そんな世の中甘くねえぞ!! 糞ガキがあああ!!」
と聖は言ったが、
「ふん、お前は哀れだ、そんな考えしかできないとは」
とガルディアは聖を見下した。
それを見て聖は
「驚いた……いや本当に驚いた……そこからじゃ何の説得力もないことを言い出すなんて……バカなの?」
とドン引きしながら言った。
すると近くにいたビレニアは
「彼は現実を直視できないから妄想をして逃げているだけですよ、聖様」
と言うと
「そうか! それなら納得! ありがとうビレニア!」
「いえいえ!」
と仲睦まじそうにした。
そして
「君は口だけだ、それだけだ、だから今君はここにいる、そして君は自分の現実にちゃんと向き合うべきではないだろうか? 死ぬことはないが君は罰を与えられる、レミアールの言葉でデリクス様が温情を与え本当にそれだけで済むがその罰がきつくないわけがない、果たして機能しているかな? 人間として」
と言った。
それを聞いてレミアールは
「止めてください! お願いです! ガルディアを開放してあげて!」
と言ったが
「それを交渉するのは私にではなくデリクスだよ、それにデリクス様はこれ以上の温情を与えはしないと思うよ、それだけのことをしたんだから、君がもし裏切るようならこの男は死ぬことになるがいいのかね?」
と聞くと
レミアールは悔しそうに
「わっわかりました……うううう」
と涙を流して無理やり納得した。
するとガルディアは
「……ってないのか……」
と小さな声で言った。
聖は
「え! なんて! 聞こえない!」
と聞くと
「お前らはレミアールを道具としか見ていないのか!!」
と言った。
聖とビレニアは向き合いながら
「「うん、そうだよ」」
と言った。
「なあ!!」
ガルディアな言い訳をすると思ったがそのまま気持ちを言われて驚愕した
そして、聖は続けた。
「そもそも人間は社会の歯車、道具みたいなものだ! 壊れれば新しいものと補充されるし誰かが抜けてもその歯車が働けるように変わりはいくらでもいる! そんな状態で道具じゃないとでもいうのかね! そうやって人間は人間を道具として働かせたおかげで世界は発展したんだ! そしてそれは今でも同じことだ! 自分たちは特別だと思うな! 一般! 社会の道具! そのルールさえ守ればその中での強い刺激を貰うのは言いが、逸脱すればとんでもないことになるって人間は分かっている! だからそのための準備をかかせないんだ! だが君はそんなことをせずに自分を信じればとか何でもできるとか言い出すんだ! 現実を見ろ! これが世界だ!! もし逸脱したければそれだけの準備を整えて逸脱しろ!」
と怒った。
しかしガルディアは
「お前らはおかしいよ、絶対に呪われる、地獄に落ちろ」
と言って暴言を吐くだけであった。
それを聞いて聖は
「ダメだなこいつ、本当にダメだ、レミアール、君はこいつと結婚しても幸せにはなれんよ」
「そんなこと言わないでください」
聖はレミアールに現実を突きつけたが2人とも自分の言葉を信じすぎていた。
そして聖は
「まあ、鈍感であるのならそれはそれで幸せなのかな……」
と呆れたように見ていた。




