103話『馬車内での会話②』
そして、続き
「それで、デリクス様はどうやってここまで来れたんですか? 確か僕らが妹さんえっと、リンさんって言ったかな? そんな名前の子を殺したのがきっかけでデネブの王も老け込んだって話だけでそんなにトントンと行くものなんですか?」
と猛はデリクスに質問した。
するとレミアールがそれを聞いていたのか
「今!! リンと言いましたか!! まさか! あなたが!! 殺したの!! よくも! よくもおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
と言いながら閉じ込められていた別部屋から呻くような声が聞こえてきた。
「気にするな、君たちのやった事は私にとって必ず必要となることだった、まあ魔王退治に言って殺されると思ってたんだが君たちが魔王より先にやってくれたのは嬉しい誤算だったよ、ありがとうね」
と言って猛の頭を撫でた。
猛は撫でられていると
(あれ……何だろうか、安心する……何か嬉しさと達成感で心が満たされていく……すごく嬉しい、何が何だかわからないが……嬉しい)
という気持ちでいっぱいになった。
それを見ていた長谷川は
「俺も俺も!! 俺もやりましたああ!!」
と言ってデリクスに頭を撫でてもらおうとした。
デリクスは
「順番だよ」
と言って猛の次に長谷川を撫でた。
猛は
「感じたか……今の気持ち」
「ああ、これはいい……安心の気持ちがかなりいい気分だ……」
と言って嬉しそうにした。
それを見て聖はデリクスの方を見て
「相変わらず君の感謝は身に沁みますね、あなたほど人の上に立つために生まれてきたようなその圧倒的な包容力、すごいですね」
と言って聖は出されたケーキを切って食べた。
デリクスは
「まあ、これぐらいできないと市民全員を見ることなんぞ出来ないよ、これは別に大したことはない」
と言って謙遜した。
馬車内で猛と長谷川は
「さすが!! デリクス様!! カリスマ性がパネエ!!」
「マジすげええ!!」
と言って興奮した。
そして、デリクスのカップに紅茶のおかわりを入れた。
無意識に
「は!! いつの間にかデリクス様のからのコップに紅茶を!!」
「これは一体!! どうして!! お菓子のおかわりも入れてしまった!!」
猛は紅茶のおかわりを入れている長谷川の横でいつの間にかお菓子のおかわりも用意していた。
2人は
「「これがカリスマ性の究極性!! これは王様として完璧じゃねえかああああ!!」
と興奮した。
聖は
「2人とも? 騒いでいる最中申し訳ないけどデリクス様の話が先だからね」
と言って注意をした。
ビレニアは
「でも確かにこのカリスマ性はすごいですね、最初は乱暴な言葉を放っていた長谷川さんが従順になっている」
と驚いた。
そして、デリクスの話は続いた。
「まあ父親の暴挙は先ほど話したように人の気持ちを考えずに自分の都合を押し通すというか、相手も自分と同じように強要する自己中の塊のような男だ、少しでも自分の考えと違うとそいつは悪い奴判定するんだ、まあ裁かれるわけじゃないけど悪い奴、云わば勝手に反乱分子みたいな目で見るんだよ、それってすごくしんどいだろ?」
とデリクスは言った。
長谷川はものすごく共感した。
それどころかまだ学生として元の世界で暮らしていた猛さえもそれは共感できた。
それは学校でも職場でもあり得る話である。
空気、その場でボス的な人間がいればそれはそのものの意思に反すると空気を読めない、KYとしてみなされてしまう、そしてそのボスには皆は従順にしなければいけない、ラインもすぐに既読して返信、等決められた事、ローカルルールを守ることがその場での法律、破れば皆から叩かれる存在になる、他の皆が思ってなくてもその子を叩くことがボスからの命令のような物、それを守らないと自分も皆から叩かれる、叩かれたくないから叩く、
その様な悪意の連鎖がどこでも行われている、
それに属さないようにするにはボッチになるしかない、そうなると必然的にコミュニケーションを取ることが出来ず人見知りをしてしまうかコミュ障に陥ってしまうこともある。
そのため、みんな必死にグループに入ろうとする。
今回の場合はもっと苦しい状態で兵たちは王の命令に反してはいけない、
破ればいったいどうなってしまうかすら分からない、
そのためたまる怒りはたまる一方
でも叩く先がない兵士たちにとって行えることはボイコットのみ
それをコソコソと会話するようになってそれがザイザルに耳に止まり
それをザイザルが何とかしようとした、
しかし、兵士の中には王と同じ考えを持ってしまう者もいた為、
王に伝わりボスによりザイザルは貴族を剥奪された。
そのせいで兵士たちは体を壊してでも働かないといけない状態になった。
その上、王は国民の税や兵士の給料の大体を寄付に使ってしまう、
稼ぐ才能もないのに
だがその尻拭いは誰かがしないといけない
それをしていたのが
「私が父の尻拭いをさせられた、最初はザイザルが頑張ってくれたが父が貴族剥奪をしたせいで私がその失態を私が頑張って上手くやって来た、そしてある日思った、どうして私はこんな父の尻拭いをしなければいけないのかと……と、城についたか、続きは中で話そう」
急に止まった事に気づいたデリクスは気づいて皆と一緒に馬車から降りた。




