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第4章 1

執筆時間がとれたので早めの更新です。

 一時帰国も束の間、アンナが俺の世界に迷惑をかける前にエルマナへと戻り、様々な問題を積み残したままロードリアへ。まぁコチラでも問題は山積みなんだけども。


「さぁ、では気持ちを切り替えて1コずつ解決していきましょーか勇者様!」


 なんとかメンタルを持ち直したアンナが妙に高いテンションで片手を突き上げ「Go!」と飛び上がる。カラ元気が痛々しい。


「お前、霊仙寺と張り合うのはやめとけ。次元が違うんだから係わるごとに自分が傷つくだけだぞ?」

「ロードリアとハートとスペードで『無いもの同盟』を組めばダメージも分かち合えるんで大丈夫です! あの女、いずれもいでやりますよ!」


 逃げろ霊仙寺。


「魔王問題が解決してやっと四つの国の関係が改善されたってのに、お前のショボイ事情でまた戦争起こす気かよ」

「誰がショボイ胸かっ! 私だって勇者様のポークビッツを埋もれさせるくらい訳ありませんとも!」

「結局それなりに『ある』んだからいいじゃねーか」


 あとポークビッツではないと思いたい。ないよな? たぶん。


「いえ、あの女ばかりズルいじゃないですかぁ! あんなのに比べたら私なんて無いも同然ですよぉ」


 それでもなお無いと言い張る胸を突き出すアンナ。

 女子中学生相当の平均サイズがいくつか知らないが、俺に言わせれば十分な大きさだ。


「その起伏で『無いもの同盟』とか慧依子先輩いよいよどーすんだよ、イジメか! 嫌味でしかねぇ」


 俺のダメ絶対椀感(部首の木へん・石へんは肉への造語推奨)によれば、

 霊仙寺>>>超えられない壁>メリルさん>プロミディアさん>ルビーナ>マミさん>侍女姉さん=侍女さん>ミツバ姐さん>ローザ姫>留奈ピョン>その他>>>さらに超えられない壁>慧依子先輩=慧依子先輩大人モードだ。

 大人モードですら数値に数ミリの変化もないんだぞ、俺が心配することじゃないけど涙が止まらねぇよ。


「アンタの頭の中、ピンク色の文字でゲスな数式が渦巻いてるんだけど?」

「単純に俺標準と規格外のふたつで棲み分ければピョン子はギリ上位ランカーだ、安心しろ」

「ヤな安心ね。なんなのよ俺基準て…… で、またあのサイコ侍女崩れ落ちてるけど?」


 ロードリア城下で人目も気にせず転がり拗ねるアンナ。


「アンナしっかりしろ。そこ通行の邪魔だから! 霊仙寺相手に十分戦ったさ、まぁ俺にはお前の一人相撲にしか見えなかったが」


 正直もうブフィ祭に集中したいんだけど。お前の胸なんてどーでもいいんだけど。


「いえ、勇者様! 戦いはまだ終わっていません。まだやれます! 風車を焼き払うまでがドンキホーテですよ!!」


 情緒不安定なのか、いつも通りっちゃいつも通りなのか、急に飛び起きたアンナは俺の鼻先すれすれに顔を寄せ、心でファイティングポーズをとる。


「そんなアグレッシブなラ・マンチャはいねぇ! どこまで突き抜ければ気が済むんだお前は」


 落ち込んでないじゃん。ヤル気満々じゃん。

 埒があかないのでアンナを放置したままロードリア城へ向かって歩き出すことにした。


   ■   ■   ■   ■   ■   ■   ■   ■   ■   ■


「おかえりなさい、勇者さま!」


 俺達の帰りを待っていたのか、庭園の噴水前をソワソワと行き来していたリィザがこちらを見つけ、極上の笑顔で駆け寄ってきた。


「ただいま、リィザ」


 俺はその全力タックルを受け止める。


「ムムッ、安定のリィザ平野はっけーんっ!」


 俺の腰回りに抱きついているリィザの襟首をひょいとつまみ上げるアンナ。


「あれぇ?」


 俺から引きはがされたリィザは、何が起きてるのかわからず『コ』の字状態で宙ぶらりんだ。


「コレ、コレですよ勇者様。傷ついた私に今必要なのは」


 リィザ平野に頬ずりをするアンナ。


「自分より下がいるって安心しますよね! 勇者様」


 気持ちはわかるが言葉は飲み込んでおけ。あと俺に同意を求めるな。


「そのうちリィザに追い抜かれるんじゃねぇの?」

「リィザ様、今日からミルクの量は半分にしましょう。いや、むしろ水で!! ローザ様、油断してるみたいですけど貴女もですよ!? その大きさは今の私にとって脅威です、胸囲だけにっ!」


 立場をわきまえないイカレた侍女は、ビシッとパースの付いたポーズで噴水前に佇むローザの胸元を指さす。


「さぁさぁ、こちらの姫様おふたりに人肌に暖めた井戸水のご用意をっ!!」


 パンパンと手を叩き、誰に呼びかけるでもなくエア料理長にキビキビと指示を出す末期な侍女。


「な、何かあったのですか、アンナ?」

「気にしなくていいよ、ローザ。アルファベット絡みの狭いランキング戦で自分が下位なのを思い知っただけだから」


 霊仙寺基準なら誰だって下位だろうけども。


「勇者様、ブフィ祭の参加者で『持つ者』がいたら容赦なくいきましょうや! ソイツらにもぬっるい井戸水くらわしてやりますぜ!?」


だいぶヤサグレているご様子。


「お前に参加資格がなくて本当によかったよ」


気がつけばブフィ祭は三日後にせまっていた。

次回更新は12月10日前後の予定です。

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