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3-2-2

執筆時間がとれたのでフライング更新しました。

 異世界の冒険者学校入学は心惹かれるけど。


「とても魅力的なお話しですが、本来の学校もありますので……」

「じゃあその間、お姉ちゃんが楓麻の学校で代役をやるわよ。私、出席日数たりてるから」

「お前、前科あるからなぁ。俺のいないところで、また他人の人生狂わせられるのは困る」

「小さい頃の話でしょ。琴ちゃんとは和解できてるわよ」


 和解できてるのは主にクロハさんの人格とだろ。


「なーんか面白そうなお話ししてるじゃないですかぁ、私も首突っ込ませろ! て感じですねぇ」


 モモタロス並の好奇心で立ち聞きしていたであろうアンナが、人数分のティーセットを携え参上する。

 こじれる予感しかしねぇ……


「ブタ王子から名指しで宣戦布告されてるんですから諦めてください」


 指名されたのは静香だけどな。


「そうじゃったな。あの王子とのトラブルは正直避けたいところじゃ」


 話をきけば、これまで大きな被害はないとのことだが、ブフィリハム王子の性格は100%の物理的被害よりも3%前後の精神的ストレスを相手が折れるまで延々仕掛けてくるタイプだそうだ。


「かかわりたくねぇ…… 国民はよく耐えられるなぁ」

「持ってる能力がイヤラシイんですよぉ。どんな状態でも寿命内であれば死人を生き返らせる事が出来るので、人格はどうあれ重宝されてるんです」


 正確には契約モンスターの能力で、死人の状態によって対価は変動するが総じて法外な額だという。


「その能力から世間では『蘇生王子』と呼ばれてますがね。あんなの『ソーセージ』でじゅうぶんですよ!」


 それはソーセージに失礼だな。


「やっかいなのは、王子本人が殺されてもノーリスクで何度も生き返れるってコトです」

「私や縞ウサちゃん達とは相性最悪なのね」

「対縞ウサギに特化したようなカウンター能力って、チートもいいとこじゃねーか」

「まぁ、王子も契約モンスターも戦闘力はほぼゼロってのが救いですかねぇ…… これで理解できましたか? 勇者様。ここで逃げたら広く浅く、王子が飽きるまで嫌がらせを受ける事になるんです」


 王子は不死身、かといって契約モンスターを倒しても、その能力を必要としている人たちの希望を奪う結果になる…… とんでもないヤツに絡まれたもんだ。


「無理ゲーじゃね? まして丸腰の俺じゃ逆立ちしたって勝てっこねぇよ。合同演習がどんなか知らないけどさ」

「勝つ必要なんてありませんよ。てか、あなたにはハナから期待していませんし」


 ですよね。


「要は、王子が飽きるまでサンドバッグになってねってコトです。物理的にか精神的にかは王子次第ですが。その両方って線もありますけどね」


 俺ひとりが割を食えば丸く治まるわけか。


「勇者様は捨てるプライドなんて有りませんでしょ?」


 返す言葉もない……


「……ま、とはいえ今回の件はリィザ様が深く絡んでいますので、あなたの無様な姿を見せて幻滅させるようなマネはできません。残念ながら」


 残念ながらはいるか? それに発端は、あることないこと吹き込んだアンナにも原因があるだろ。


「遅かれ早かれアクセシアン嫌いのブタ王子とはぶつかる運命だったと思いますよ? なら私個人としては、あなたにアクセシアンを代表して、王子に一泡吹かせてほしいです」


 リィザ絡み限定とはいえ、アンナがそこまで期待してくれているとはね。


「自信はないけど、リィザを失望させないよう努力するよ」

「ちょっ、シズカ様? ヤメてください! ないですからぁ、私にフラグなんて無いですぅっ! え? 違います違います、ツンデレじゃないですよぉっ!」


 空気を読まない姉が、アンナの耳元で何かブツブツ言ったかと思うと、メイドカチューシャの上で水平チョップが空を切っていた。


「なにやってんだ、アイツは」

次回の更新は5月18日前後の予定です。

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