朝はやっぱり気持ちがいい‼︎
いつの間に寝ていたのだろうか。
昨日の夜の出来事は頭の中に色濃く残っていた。
両隣には生まれたままの姿で可愛い寝息をたてて眠っている二人を見ているとルートは2人の唇にキスをした。
夜のとは違う淡白なキス。
二人は相当疲れているのか全く起きる気配がしない。
少し体が寒かったのでベッドから起き、昨日買った服を着た。
そして、彼女たちに毛布をかけて、洗面所に行って鏡を見た。
「今日のボクは可愛いかな」
2人は可愛いと言ってくれた、ボクの男の子っぽく、幼い顔。
でも、それだけで十分だった。
ルートは身分証の中身を変えた。
男にしていた、性別を女に変えたのだ。
そして、受け付けに言っておばさんに伝えた。
「どうだった、昨夜はお姉ちゃんたちと楽しかったかい?」
「うん、2人ともボクのことを求めてくれたよ。ちょっと激しかったけどね」
「そうかい、そうかい、それは良かった。坊や、顔に似合わずやるんだねぇー。それでなんのようだい?」
「朝ごはんを貰えますか?昨日言い忘れちゃって」
「分かったよ、3人分ね。あっ身分証の提示忘れてたけど今あるかな?」
ルートは自信有り気に身分証を出した。
「えーと、はい、んっ!坊や、女の子だったのかい?」
ルートははっきりと応えた。
「そうだよ。女の子さ」
「でっでも、昨日のお姉ちゃんとよろしくやったって……」
「だってあの2人はボクの大切な彼女だもん」
おばさんはあっけらかんとしていた。ルートはそのまま部屋に戻った。
小部屋に入ると英知の書が話しかけてきた。
「主、昨日はどうでしたか?前世での夢であった、百合百合体験とやらは」
そう聞いてきた英知の書にルートは応えた。
「前世とかはもうどうでもいいんだ。今はルートとしてあの子たちを愛しているからね」
英知の書はホゥ〜とうなづいた。
「昨晩、何があったとは聞きませが、主の中の心の声が変わりましたね。前はもう少し男臭かったと思いますが」
英知の書はそれは、それは、興味深いと言い、机の上にぱたっと落ちた。
ベッドルームに戻るとミーシャは着替えており、アミュルは今起きたのか大きなあくびをしていた。
「おはようございます、ご主人様。申し訳ありません、寝坊してしまいました。本来は私たちがご主人様を起こさなければならないのに」
「はおようー、ルート様。だあーい好き」
アミュルは元の姿に戻っていたようだ。
「こらっ、アミュル。ちゃんと敬語を使いなさい。後、早く着替えて、いつまで裸のままでいるの」
「はーい、今着替えますぅ。ルート様、ごめんなさい」
ルートはそんな可愛い2人を見ると少しいじめたくなった。
「じゃあ、2人がボクにキスしてくれたら、許すよ」
そう言うとミーシャが少し赤くなって「もう、ご主人様」と言って優しくキスをした。
そして、アミュルの方に近ずくといきなり腕を伸ばして首に抱きつきルートはベッドに倒れ込んだ。唇をつけ、アミュルの舌がルートの口に入ってきた。
ルートもその気になってしまいそのまま受け入れ絡めあい、激しいキスをしていた。
「あっアミュル‼︎ズルいですよ。私、我慢してたんですから」
ぷはぁーと言ってアミュルが口を話した。
「ふふっ、こういうのはやったもん勝ちなの。昨日も言ったでしょ」
ミーシャがもぅーと言う。ルートはもう抑え切れなくなっていた。
「アミュル早く、もう一回しよ」
そう言ってまた、キスをした。
「いつまで、寝てるんだい。早く、出ないからご飯がさめ……」
朝ごはんをもってきたのにすぐに出てこないルートたちに痺れを切らして宿のおばさんが入ってきた。
「やっぱり、あんたら……」
おばさんはルートとアミュルがキスをしながらベッドに倒れ、それをミーシャが止めようとしている姿に驚いていた。
「おばさん、ボク達こう言う中なんだ。この国ではあまり理解されないと思うけど、彼女たちが本当に好きなんだ」
ルートはキッパリと言った。
「ああ、なんだい、べつに私はあんた達が変だなんて思ってないさ。お客様はお客様だ。すまないねぇ、いいところを邪魔して。ご飯、このテーブルに置いて置くから」
そう告げと部屋から出て行った。
ああ、恥ずかしかった。あんなに堂々と言ったけど、ボク内心、何言ってんだーと思った。
「ルート様」
「なんだいアミュル?」
アミュルが真剣な顔で見つめてきた。
「今、恥ずかしいと思った?」
「えっ」とルートは驚いた反応を示した。
「ワタシもミーシャもルート様を愛しています。だから、誰にこの姿を見られても恥ずかしくなんてありません。だってこれが本当の自分何ですもの」
ミーシャも真剣な面持ちだった。
「そうだね。これからはもっと自由に接して来ていいよ。2人とも」
そう言うと「「ありがとうございます、ご主人様」」と返事をした。
「ていっ‼︎」
ミーシャがいきなりアミュルの頭にチョップした。
「アミュル〜、朝から何やってるの。早く着替えなさいって言ったよね」
ミーシャがアミュルの両頬をつねった。
「シュミマシェンデシュタ、モウシュマシェン」
「うーイタァーイ」と言ってアミュルは自分の頬を撫で、ミーシャは「分かればよろしい」と言い、うなづいていた。
そんな朝の一時を過ごし、ご飯を食べた後、ルートはミーシャとアミュルに英知の書と幻想工作について説明することにした。
まず、英知の書を見せたが最初はただの本にしか見えなかったのかオーパーツだと信じていなかったが、契約した。
「お初にお目にかかります。オーパーツの英知の書と申します。貴方方がミーシャさんとアミュルさんですね」
2人は英知の書に自己紹介をした。
「では、私は能力についてご説明しましょう」
2人に英知の書の力を実戦してみたら、その凄い力に驚いていた。
次にボクのギフトについて紹介した。
「ミーシャとアミュルにはこれからボクと一緒に戦うことになるかもしれないけどいい?」
そう尋ねると「「大丈夫です」」と返事をした。
「まずミーシャとアミュルはどんな武器を使える?」
ミーシャは
「私は前の村では戦闘奴隷として村を守ってました」
ミーシャの辛い過去の話をさせてしまったのかと少しルートが後悔していると
「いえ、村を盗賊から守ることができなかったのを商館にいた頃はずっと後悔していましたが、今またこうして自分を必要としてくれるご主人様のために頑張ると決意しましたから大丈夫です」
そう明るく答えた。
「武器は双剣乱舞と言うギフトがありますから双剣が得意です」
アミュルは
「ワタシはぁ〜闇魔法なら全般的にできますし、月光百合があるし、闇の魔石があればなんでもいいよ」
ルートが尋ねた。
「双剣乱舞と月光百合ってどう言うギフト?」
ミーシャとアミュルが順に答えた。
「双剣乱舞は武器に僅かに含まれる魔力を増幅させて風魔法を双剣にまとわせるギフトです、魔力の少ない獣人族ですがこのお陰で相手を油断させることができます」
「ワタシのギフトは月の光を浴びると光魔法も全般的に使えるようになるのぅ、でも満月のときだけだけど」
この世界でギフトを持っている人が少ないのに2人がギフトを持っていることに驚いた。世界って狭いな。
「二人ともギフトを持ってるんだ、すごいね」
ミーシャは驚いた顔をしていた。
「ミハエルさんからの説明はなかったのですか?奴隷のギフトを伝えるのは奴隷商の義務ですけど」
「あっ多分2人との契約が嬉しくて聞くの忘れちゃったかも」
事実、契約のときのミハエルの話はほとんど聞いていなかった。いや、ミハエルが言っていないのか?
「よし、じゃあこれからボクのギフトを見せるついでにミーシャとアミュルの武器と装備を作ろう」
そして、ルートは幻想工作について説明を始めた。
急いで投稿しました。
誤字脱字は多いとおもいます。
すみません。
これから、二週間程、大学受験があり投稿できません。(勉強全くしてない……)
ですので次回は2月末になります。