1プロローグ
初めての小説でまだまだ下手くそですが、どうぞよろしくお願いします(汗
「マコ〜ちょっとこっち来て抱きしめて〜」
恥ずかしげもなく僕にそんな台詞を投げ掛ける彼女。
…おそらく見ているテレビがCMにでもなったのだろう…
ベットで横になっていた僕は、隣の部屋のその声を布団を被って聞こえないふりをした。
「ねぇ〜マコ〜」
返事の戻らない寝室へ彼女が向かってくる気配がした。僕は布団の中で足を抱え体育座りの様な格好で身を固くする。
ドンっっ!!
急にのしかかる重みに耐え切れなく、僕は小さく
「グェッ」
と呻いた。
被った布団が頭の部分からめくられ、僕の上に乗り掛かって来た彼女が上から僕の顔を覗き込む形で
「CM終わるでしょ〜早く抱きしめてよ!!」
と頬を膨らませる。
僕はやれやれ…と、布団から腕を出して、彼女の髪をそっと撫でる
出会った頃と変わらない、子供の様な笑顔を見ながら僕は幸福感に包まれる
「マコ…大好き…」
彼女も僕と同じ幸福感に包まれながら僕の唇に自分の唇を重ねた
隣の部屋から彼女が見ていたテレビの音が漏れてくる
もうCMなんて終わっている様子で笑い声が聞こえてくる
彼女はそれを気にも止めず、僕の上にのしかかったまま頭を僕の肩へと乗せると瞳を閉じた
僕はまた彼女の髪を撫でながら彼女の瞼に唇を寄せた。
微かに彼女の長い睫毛が揺れたが、彼女はそのまま瞳を閉じている
…僕の大切な宝物…
このままずっと僕の腕の中で同じ幸福感を感じ取っていて欲しい
…ずっと同じ時を刻みながら、二人で歳を重ねて行こう…
…僕は心の中でそう呟いて彼女を強く抱きしめた