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神殺しの異世界転生  作者: 春風雨
異世界ラサリエール
9/10



 しばらく間を置いて、フィアが遠慮がちに話しかけてきた。


「ねえ…シュート、あなたはこれからどうするの?」


「えっ?」

 思わず間抜けな声をあげてしまった。


「考えてないの?」


「まあね…」

(どうしよう…こっちの世界に来てからどうするのか全く考えていなかった…)


 この世界では家も、お金も無い。かといって「フィアの家に住ませて下さい」なんて都合のいい事を言えるはずがない。


 だが…


「じゃあ、私の家に住みなよ?」


「いいの?」

 まさか、フィアの方からそう言ってくれるとは思わなかった。


(いいのかなぁ…)


「いいよ。だって一人暮らしなんだもん」

 ニコリと微笑むフィア。 


「でもなぁ…フィアに悪いよ…」

 その笑顔に若干照れながら俺はそう答える。


「いいのいいの私が決めたんだから」

 もうこの話は終わり!とばかりに、フィアは家から外へ…


「ちょっとどこ行くの?フィア」


「私は買い物にいってくる。それまで大人しくしていてね」


「わかった」


 こうして、俺はフィアの家で暮らすことになった。

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