異世界転生!
「うわあああああああ!!」
俺は、今お空を飛んで(落ちて)います。
目の前に広がるキレイな景色、そしてどんどん迫ってくる地面……
ナンテキレイナンダ…………
「イヤあああああああ助けてえええええええええええ」
(ヤバイヤバイ景色のこと考えてる場合じゃない!!)
そう、俺は墜落死しかけているのだ。しかも全身が常に大きな風の布団に埋まっているようで、まともに息ができなくて苦しい。
(どうしよう!?このままじゃ死んじゃう、俺死んじゃうよ)
異世界に来た瞬間死亡とかシャレにならない。
(これは夢だ。きっとそうなんだ。そう、夢に違いない)
それから、目を閉じて頬をつねってみる。
「痛っ」
そして恐る恐る目を開けてみた。
…………………………アレ?
(なん…で?………これ夢じゃないの?)
もう一度目を閉じてつねってみるが、しかしただ痛いだけで、相変わらずお空の上から落ち続けていた。
「ウソーン」
(やっぱり夢じゃないのか、短い人生だったけど楽しかったよ…父さん、母さん、さよなら……)
ふと突然窒息の苦しみが消えたと思ったら、視界がどんどん暗くなって完全にブラックアウトした。