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涙できらりふわり(お試し投稿)

登場人物

杉原まりな(17)…青葉山高校の2年生

星野たまき(16)…青葉山高校の2年生、まりなの幼馴染

寺本すみれ(17)…青葉山高校の2年生、たまきの元カノ(まりな、たまきの友達)

栗橋みつば(16)…まりな、たまき、すみれの友達

滝川かえで(17)…まりな、たまき、すみれの友達


ログライン

まりなは失恋中のたまきを励ますが、逆に嫌われてしまう。

ショックと恋心が交差する中、12/24に想いをぶつける。

◯柏市・県立青葉山高校・廊下

   三つ編みお下げヘアの杉原まりな(17)、毛先を巻いた2つ結びヘアの栗橋みつば(16)、オレンジプランのベリーショートヘアの滝川かえで(17)、リュックを背負いながら、楽しそうに歩く。

   まりな、みつばとかえでと別れ、教室の奥から歩いてくる、ゆるふわボブヘアの星野たまき(16)とばったり行き合う。

まりな「どうしたの?元気ないけど」

たまき「フラれちゃった…」

   まりな、一瞬凍てつくように硬直する。

たまき「すみれちゃんは、憧れだったのに」

   まりな、たまきの肩を軽くなでる。

まりな「ねぇ今日、一緒に帰らない?」

たまき「ごめん、一人にさせて」

まりな「このままじゃ、まりなは嫌」

たまき「まりちゃん応援してくれたよね!?」

   まりな、たまきの声に動揺する。

まりな「待って、たまちゃん!」

   たまき、軽く走り出し、センター分けの黒いストレートロングヘアの寺本すみれ(17)と軽くぶつかる。

すみれ「まだ引きずっているの?」

   たまき、怖がって走り去っていく。

   まりな、追いかけようとするが、すみれに腕をつかまれる。

すみれ「そっとしておきなって」

まりな「いつものあの子に戻って欲しいの!」

すみれ「あの子のどこがいいの?」

まりな「笑った顔も泣いた顔も可愛いくて…」

   すみれ、軽く鼻息で嘲笑する。

まりな「どうして、たまちゃんと別れたの?」

すみれ「頼りなくてシャイだし、友達に紹介した時に笑われたから」

   まりな、目を軽く潤ませる。

   すみれ、申し訳なさそうな表情。

すみれ「ごめん。あの子が可哀想だと思って」

まりな「たまちゃん。大丈夫かなぁ」

   すみれ、まりなの耳元でささやく。

すみれ「たまちゃんのこと好きでしょ?」

   まりな、一歩後ろに下がる。

まりな「えっ? どうしてそう思うの?」

すみれ「意外と鈍いね。じゃあ、頑張って」

すみれ、まりなから離れ去っていく。

   まりな、左手を胸に当てる。

まりな「もしかして、お見通し?」


◯柏の葉アクアテラス・三角広場(夕)

   たまき、目を潤ませながら一人でウッドデッキ上のベンチに座ってい

る。

   まりな、自転車から降りて、たまきの隣に座る。

まりな「ごめんね。たまちゃん」

たまき「どうせぼくは弱いもん」

まりな「まりながいるから。心配しないで」

   まりな、たまきを凝視する。

たまき「おかしい?」

   まりな、首を横に振る。

まりな「すみれちゃん。たまちゃんを守ってくれたみたいだね」

たまき「また、好きな気持ちを伝えたい」

まりな「また、フラれたらどうするの?」

   たまき、口を半開き、ソワソワする。

たまき「そう言われると…」

   まりな、首を傾げながらたまきを両手で抱こうとする。

まりな「まりなは、どんな時でも好きな子を守りたいの」

たまき「お互い恋煩い? なんか笑えるよね」

まりな「お願い。もっと自分を大切にして」

   たまき、まりなの手を払う。

たまき「まりちゃんには、関係ないでしょ!」

   まりな、反動で驚く。

まりな「まりなとたまちゃんの仲じゃん!」

たまき「デリカシーなさ過ぎるよ。お願いだから、ぼくに関わらないで!」

   たまき、自転車で走り去る。

   まりな、追おうとするが転ぶ。

   まりな、スマホでたまきとの思い出写真を眺めている。

まりな「まりなが邪魔だなんて…」

   まりな、ウッドデッキに涙を垂らす。


◯青葉山高校・廊下

   まりな、スマホをいじりながら歩く。

   スマホの日時、12月24日の文字。

   たまきとのLINE、12月10日の「24日、空いてる?」から既読なし。


◯同・教室

   まりな、きょとんと暗い表情で、みつばとかえでとTikTokの動画撮影をする。

   みつばとかえで、心配そうにまりなを見る。

かえで「まりちゃん大丈夫?」

みつば「たまちゃんのこと気にしているの?」

   まりな、驚いた表情。

まりな「あ、ごめん」

   すみれ、廊下から教室に入る形で、まりなのそばに寄ってくる。

まりな「すみれちゃん、どうしたの?」

   すみれ、たまきとのLINEを見せる。たまきから「17時に駅前で」の  

メッセージと、すみれの「OK」の絵文字。

   まりな、口を押さえる。

まりな「たまちゃんからお誘い?」

すみれ「会うけど、気持ちは受け取れない」

まりな「でも、今日はたまちゃんの…」

   まりな、すみれの肩に軽く手を添える。

すみれ「そういえば、誕生日だっけ?」

    まりな、恐る恐る頷く。

まりな「これ以上傷つけちゃうと…」

すみれ「それにクリスマスイブだしね」

すみれ、まりなの背中を軽く揺する。

   まりな、ソワソワしながらすみれにしがみつく。

   みつばとかえで、まりなのそばにやってくる。

すみれ「折角だし、まりなもたまちゃんに色々吐きなよ!」

まりな「まりな嫌われちゃっているし」

すみれ「まりな、しっかりして!」

かえで「たまちゃんに会っておいで」

すみれ「今夜を逃しちゃダメだからね」

   すみれ、背を向けて去っていく。

みつば「頑張って」

まりな「今夜はママと晩ご飯作りたいのに」

   まりな、スマホを自撮りモードにする。左右に結っている三つ編みを

輪っかのようにまとめて結い直す。


◯柏の葉キャンパス駅周辺(夜)

   商業施設が立ち並ぶ駅周辺。

   比較的多くの人が行き交い、賑わう。

   まりな、イルミネーションで煌めく街路樹に沿って歩く

   ライトアップされたハートを縁取ったオブジェ。

   まりな、ハートにおさまるよう奥に見える、たまきとすみれに目を移す。

   すみれ、たまきにお菓子を渡す。

すみれ「ほら、元気出して。私達は釣り合わないだけだから」

   すみれ、たまきに背を向ける。

たまき「すみれちゃんが好きだから!」

すみれ「あなたのことが好きな子がいても、そう言えるの?」

   すみれ、歩き去っていく。

たまき「待って… それに好きな子って?」

   まりな、木に隠れながらたまきを見て、手をもじもじさせ、頬に涙を流

す。

   たまき、ハートの台座の上で崩れ落ち、顔を押さえて泣きじゃくる。

   まりな、木から姿を表し、走り出す。

まりな「たまちゃーん!」

   まりな、飛び込むようにハートをくぐり、たまきに抱きつく。

   たまき、顔を上げて動揺する。

たまき「まりちゃん!? 離して!」

   たまき、嫌そうに寝転がって抵抗する。

まりな「笑ってくれるまで離さないから!」

たまき「ぼくの気持ちわからない癖に!」

   まりな、手が少し緩みそうになる。

たまき「ぼくを好きな子? 信じたくない!」

   まりな、たまきを強く抱きしめる。

まりな「(泣きじゃくって)もう、たまちゃんのわからず屋! まりなを見て!」

   まりな、涙で溢れた頬を、たまきの頬にこすりつける。

   たまき、まりなを見て少し落ち着く。

たまき「今日は大切な日? まりちゃんって昔から行事や何かある時、その髪型だよね」

まりな「(嬉しそうに)たまちゃんが気付いてくれるなんて。ずっと、夢中だったの」

たまき「ぼくは、今の自分が大嫌いで」

まりな「ありのままのたまちゃんがいい」

   まりな、たまきの背中を優しく撫でる。

   たまき、まりなの胸元で泣きつく。

たまき「まりちゃん、酷いこと言ってごめん」

まりな「明るくて可愛いたまちゃんが」

   まりな、笑顔でたまきの涙を拭く。

まりな「まりなは、大好きなの!」

たまき「ありがと! まりちゃんって温かい」

   たまき、笑顔で抱きしめ、ハートをバックにツーショットを撮る。

   まりな、顔を赤らめながら笑う。

まりな「ちょっと、このタイミングで撮る?」

たまき「おかげで元気出たからいいでしょ?」

   すみれ、遠くから優しく微笑みながら、2人の写真を撮る。

まりな「たまちゃん。ハッピーバースデー!」

たまき「メリークリスマス!」

まりな「お腹空いたね。何食べる?」

たまき「まりちゃんのおごりなら何でも」

   たまき、はしゃいで走り出す。

まりな「まりなにも、何か買ってよね!」

   まりな、愉快げにたまきを追いかける。

   次第に追いつき、互いに手を握り合う。

(了)

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