表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
80/518

飛行機のタイヤを交換しております

 

 中国の北方の街から飛行機に乗った。

 こちらの飛行機はよく遅れる。朝はだいたいまともに飛んでくれるのだけど、だんだん遅れが重なって、夕方の便に乗ろうとすると、一、二時間待ちは当たり前だったりする。ひどい時には四、五時間待ちになる。

 昨日乗ったのは夜八時半の広州行きだった。

 案内板には遅れの表示はない。

 だけど、油断は禁物だ。クレームを避けるためだろうけど、こちらの飛行場では直前になるまで遅れは表示されない。遅れていても、表示しないこともしばしばだ。

 案の定、予定時刻の八時を過ぎても搭乗開始になる気配がない。

「ねえ、まだ乗れないの?」

 僕は搭乗口のカウンターに立っている航空会社の制服を着たお姉さんに訊いてみた。

「今、タイヤを交換しているから、ちょっと待ってね」

 人の好さそうなお姉さんはにこやかに笑う。

「えっ? タイヤ?」

「そうなの。タイヤの調子がおかしいのよ」

「わかったよ……」

 僕はそううなずくほかなかった。タイヤが壊れたままでは滑走できない。むりに飛ぼうとすればえらいことになる。離陸できたとしても飛行中に故障したのでは、着陸できない。強行着陸したら、エンジンが爆発してしまうかもしれない。

 包み隠さず状況を教えてくれたのはいいんだけど、ちょっと怖かった。

 

おかげさまでぶじに帰ってきました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
cont_access.php?citi_cont_id=280517787&size=135
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ