表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
70/518

恋は魔法

 

 人を好きになった時、胸が痛くなるのはなぜだろう?

 その人以外のことは、なにもかもがどうでもよくなって、心のすべてが溶けてしまう。

 青虫がさなぎになる時、目の細胞だけを残してほかはすべてどろどろに溶けてしまうのだそうだ。そうして、いったんすべてを溶かしてしまってから、成虫へ変身するのだとか。恋をした時も、そんなメタモルフォーゼ(変容)が心で起きている。胸が痛くなるのはきっと、心がすべて溶けてしまうからなんだろう。今までの自分の過去や傷口といったものが溶けてなくなってしまうからなのかもしれない。

 恋のさなぎがぶじに羽化して美しいはねを広げる時もあれば、羽化に失敗してしまうこともある。

 羽化に失敗した恋はせつない。ちょっと涙色。

 だけど、もちろん恋が成就するに越したことはないけど、胸が痛くなるくらいに好きになれる人に出会えただけで、感謝すべきなのだろう。その人のすべてに。巡り合わせに。ほんとうの出会いというものは有難いものだから。

 もし幸運がほほえんでくれて恋を成就できたら、青空を自由に翔べばいい。青空はどこまでも広がっている。

 ところで、人を好きになるのに理由はないという。

 たしかにそうかもしれない。今までの自分の恋愛を振り返ってみても、その人を好きになったからとしかいいようがない。好きなタイプはあるのだけど、タイプの女の子ばかり好きになるわけでもない。不思議だ。

 とはいえ、物書きのはしくれとしては不思議というだけではすませたくない。相手のなにかが恋する人の胸に刺激を与え、その人の心を溶かしてしまっていることには違いないのだから。

 恋は魔法。

 だからこそ、魔法の秘密を解き明かしてみたくなったりする。無謀かもしれないけどね。

 


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
cont_access.php?citi_cont_id=280517787&size=135
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ