あ~あ大軍事演習
今年(二〇一四年)の七月二十日から八月十五日まで、上海を中心とした華東一帯から、華中の武漢、華北の鄭州にかけて人民解放軍の大軍事演習が行なわれている。このため、中国当局から中国の民間航空会社へ対して、国内線の便数を最大二十五%削減するように命令が下りた。
ただし、一口に便数が減るといっても、計画的に便を間引くわけではないから、どの便が運航取りやめになるのかはフライト間際にならなければわからない。つまり軍事演習の都合次第。ただでさえ乱れがちなフライトがよけいに乱れ、何時間も待たされたり、フライトが急遽取り消しになったためにその日のうちに家へ帰れなくなったりしたケースが続出している。夏の旅行シーズンにわざわざこんなことをしなくてもと思うのだけど。
中国は国家権力が肥大したファシズム国家なのでこんなことができる。人民が困ることになっても、観光産業に打撃を与えることになっても、お構いなしに思う存分軍事演習をやれる。今回のように予告もなしに軍事大演習を始めた後で、航空会社へ「便数を減らせ」と一方的に命令することもできる。
もちろん、中国のことばかり嘆いてはいられない。日本も民主主義が弱体化してファシズム化が相当進んでいるので、このままではそのうち中国と同じように「軍事最優先」の国になってしまうかもしれない。




