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鳴らないギター
広州は毎日雨が続いている。土砂降りになったり、小雨になったり、ちょっとやんだりを繰り返している。土砂降りになるときは真昼なのに日暮れ時みたいにあたり一面が暗くなってしまう。
アコースティックギターを手にとってみたら、案の定ギターがやたらと重い。湿気を吸って重くなってしまっているのだ。日本でも梅雨時は湿気を吸って重くなるけど、重みが全然違う。ずしんとした重さだ。ストロークでちょっと弾いてみたけど、どよんと淀んで音がまったく鳴らない。音が死んでいる。弾き語りするのがいい気晴らしなのだけど、これでは気分が乗らないどころか、弾いているうちに気分が憂鬱になってしまう。
さきほど天気予報のホームページを見たら、午後二〇時現在で相対湿度は96%! だった。亜熱帯の湿気は猛烈だ。
しばらく、ギターにはかわいそうな日々が続く。
ギターのなかに乾燥剤を放りこんでもこれだけ湿気がきついとほとんど効き目がないんですよねえ。




