「iPhone 」対「小米」 ~中国スマホ市場
iPhoneの新型が中国でも世界と同時に発売された。
知人は広州市内の店に四時間も並んで手に入れたという。iPhoneはブランド品だから人気が高いのだけど、中国の若者にはむしろ中国国産メーカーが作った「小米」というスマホのほうが人気があるようだ。
小米のOSはアンドロイド。操作性や反応もまあまあいい。知人の小米をすこしさわった感触では、サムスンのギャラクシーと同じくらいだ。
なんといっても小米は値段が安い。中国では iPhone5sが約五三〇〇元(日本円にして約九万円)もするのにたいして、小米は二千元(約三万円)前後で買うことができる。広州の大卒新規採用の給与は約三千元が相場だから、iPhone5sは初任給の一・八倍くらい、小米なら初任給の三分の二ですむ。小米は中国国内ですでに約一千万台売り上げていて、新機種が出るとネットの予約は五秒ほどで売り切れになってしまうそうだ。
それにしても、ちょっと残念だなと思うのは、中国には日系企業製の人気スマートフォンがないことだ。小型で使い勝手のよいものを作るのは、日本人がいちばん得意なはずなんだけど。