台風天兎
大型の台風「天兎」が広東省広州へやってくる。
明日の朝あたりに市の中心部を直撃しそうだ。広州の小学校は今日と明日は授業が休みになった。
広州は亜熱帯なので大型台風に直撃されるのは珍しくない。もう慣れてしまった。だけど、今回は台風の名前が気になった。「天兎」とは変わった名前だ。
どうして「天兎」なのだろうと思ってネットで調べてみると、日本では気象庁がこの台風のことを台風十九号と命名し、国際気候機関の台風委員会が 「Usagi」と命名していた。
なんでも、北西太平洋と南シナ海で発生した台風には台風委員会がそれぞれの台風にアジア名をつけることになっているそうだ。そんなふうになっていたんだ。はじめて知った。
今回の台風十九号は、日本が用意した名前がつけられ、それで「Usagi」となったようだ。ただ、ウサギはウサギでもウサギ座のことらしい。ウサギ座なので中国語では「天兎」と表記する(動物のウサギは中国語では「兎子」)。
この台風のアジア名は、台風委員会に加盟している各国が事前に用意して、順番に使っていくらしい。各国が用意した名前は、動物、花、果物、魚、女性の名前と様々だ。なかには伝説上の酋長の名前「ソウデロア」(ミクロネシア)、小説の主人公の名前「悟空」(中国)、有名な戦士の名前「ニパルタック」(ミクロネシア)、マカオ料理の名前「パーマァ」(マカオ)、形容詞「冷酷な」(フィリピン)といった変り種もある。日本はなぜか「てんびん座」「うさぎ座」といった星座の名前に徹している。星座にこだわるのは、なにか理由でもあるのだろうか。
それにしても、台風ウサギとはなんともかわいらしい名前だ。