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魔王の親友として転生した俺、復讐の果てに封印される

作者: Pman
掲載日:2025/08/26

ヒトと魔族が争う世界。

勇者と魔王が相対し、光と闇が永遠に交わることのない世界。


その世界に、一人の転生者がいた。


彼はヒトとして生まれ変わったが、転生の先はなんと魔王領。

しかも次期魔王と共に育てられるという、奇妙な運命を背負わされていた。


幼い頃から切磋琢磨し、共に笑い、共に強くなった。

やがて次期魔王は真の魔王となり、彼もまた魔王の側近として成長を遂げた。


だが、運命は残酷だった。

人間の軍勢が攻め寄せてきたのだ。

その先頭に立つのは勇者――そして彼もまた転生者だった。


戦場で再会した二人の転生者。

「お前が……ここにいるのか」

勇者の声には驚きと戸惑いがあった。


だが、勇者は迷わない。

「悪に与するならば、たとえ同じ出自でも斬る!」


必殺の一撃が側近に振り下ろされた、その瞬間。

魔王が割って入り、その刃を受け止めた。


「……お前に死なれてたまるか」


魔王は致命傷を負い、友の腕の中で静かに息絶えた。


その瞬間、側近の心が砕けた。

怒りと悲しみが渦巻き、彼の内に眠る力が覚醒する。

もはや彼はヒトでも魔族でもない。

復讐の化身だった。


魔王軍を率いて人間界へ進軍し、村を焼き、街を蹂躙する。

勇者は幾度も立ち塞がるが、力は圧倒的で、剣は届かない。

やがて勇者は追い詰められ、戦場に倒れ伏した。


「……終わりだ」


かつての友を斬り伏せたその時、彼の存在は唯一無二の災厄へと進化した。

だがそれは自我を失う進化だった。

世界を破壊するだけの、暴走する獣。


人類も魔族も、このままでは共に滅びる。

敵味方を越えて、全勢力が集結した。

禁断の儀式が行われ、無数の命が彼の動きを封じる。


やがて光が彼を包み込む。

「……さよなら、親友」

誰の声か分からぬその言葉を最後に、彼は膝をつき、封印された。


こうして復讐者は歴史から姿を消す。

だが伝承は語る。

いつの日か封印が解かれるとき、この世界は再び試されるだろう、と。

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