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第78話「真の調和」

100%純度の光に包まれて、僕たちは調和破壊者の拠点に到着した。


「あれは......」


僕が息を呑む。


拠点の中央で、巨大な分裂装置が暴走していた。


紫色の不気味な光が空に向かって伸び、統合世界の方向に向かっている。


「まずい!」


フィンが叫ぶ。


「分裂装置が統合世界を直接攻撃しています!」


装置の前で、ディスコードさんが倒れている。


周りには調和破壊者のメンバーたちも倒れていた。


「分裂術の暴走か」


ソーンさんが分析する。


「制御を失って、使用者自身を襲っているな」


その時、ディスコードさんが苦しそうに顔を上げる。


「レイ......君か......」


「止めてくれ......」


「装置が......暴走して......統合世界が......」


彼の体が分裂術に侵食されて、透けて見えている。


「ディスコードさん!」


僕が駆け寄る。


「大丈夫ですか」


「もう......ダメだ......」


ディスコードさんが涙を流す。


「私の憎しみが......装置を暴走させた......」


「統合世界を......守ってくれ......」


僕の3個の小石が激しく光る。


100%純度の調和の光が、分裂装置の紫色の光と激突した。


「うわあああ!」


衝撃波が拠点全体を揺らす。


「すごい力のぶつかり合いだ!」


カイルが叫ぶ。


「このままじゃ、どっちも破綻する!」


僕の体に、統合世界からエネルギーが流れ込んでくる。


住民の皆さんの祈り。


子供たちの純粋な想い。


5人組の絆。


すべての力が、僕の小石に集まってくる。


「みんなの力を......感じる......」


僕が呟く。


「みんなが......僕を支えてくれてる......」


小石の光がさらに強くなる。


分裂装置の紫色の光を、少しずつ押し返している。


「レイ!」


フィンが叫ぶ。


「装置のコアが見えます!」


「あそこを浄化すれば!」


「わかった!」


僕が小石を構える。


「みんな、手を繋いで!」


5人で手を繋いで、輪を作る。


「完璧なる調和!」


僕が叫ぶ。


小石から放たれた100%純度の光が、一直線に装置のコアに向かう。


「うおおおお!」


装置が悲鳴を上げる。


紫色の光と金色の光が、激しくぶつかり合う。


拠点全体が光に包まれる。


そして。


静寂。


分裂装置の光が消え、僕たちの調和の光だけが残った。


「やった......」


カイルが息を切らしている。


「装置を......止めた......」


でも、まだ終わりじゃなかった。


ディスコードさんが、まだ苦しんでいる。


分裂術の副作用で、彼の精神が引き裂かれている。


「ディスコードさん」


僕が彼に近づく。


「まだ助かります」


「君は......優しいな......」


ディスコードさんが微笑む。


「私のような者を......救おうとしてくれる......」


「でも......もう手遅れだ......」


「分裂術が......私の心を......バラバラにしてしまった......」


「そんなことありません!」


僕が強く言う。


「100%純度の調和術なら、どんな分裂も治せます!」


僕の小石を、ディスコードさんの胸に当てる。


「完璧なる調和......心の統合!」


金色の光が、ディスコードさんの体を包む。


彼の中で、引き裂かれた心のかけらが集まってくる。


憎しみのかけら。


悲しみのかけら。


でも、その奥に。


統合世界への愛のかけら。


人々の幸せを願う、優しい心のかけら。


「これは......」


ディスコードさんが驚く。


「私の......本当の心......」


「そうです」


僕が言う。


「あなたの本当の心は、統合世界を愛していた」


「憎しみは、裏返された愛だったんです」


光がさらに強くなる。


ディスコードさんの心のかけらが、一つになっていく。


「ああ......」


涙が彼の頬を伝う。


「思い出した......」


「私は......統合世界を作りたかった......」


「みんなが幸せに暮らせる世界を......」


「そうです」


僕が微笑む。


「あなたは、統合世界の生みの親の一人です」


調和の光が、拠点全体に広がっていく。


倒れていた調和破壊者のメンバーたちも、光に包まれる。


「うう......」


「ここは......」


「僕たち、何をしてたんだ......」


みんなが起き上がってくる。


分裂術の影響が消えて、本来の優しい心が戻ってきている。


「ディスコード先生!」


若いメンバーが駆け寄る。


「大丈夫ですか!」


「ああ......すまなかった......」


ディスコードさんが立ち上がる。


「私は君たちを、間違った道に導いてしまった......」


「そんなことないです!」


メンバーたちが言う。


「先生は、僕たちを受け入れてくれました!」


「居場所を作ってくれました!」


「でも、私たちのしたことは......」


「もう終わったことです」


僕が言う。


「これからは、みんなで一緒に暮らしましょう」


調和の光が、さらに強くなる。


拠点から、統合世界へ。


統合世界から、世界全体へ。


光が広がっていく。


「すごい......」


フィンが感動している。


「世界全体が、一つの心臓のように脈打ってる......」


「これが『世界の心臓』......」


僕が呟く。


僕の小石が、その中心として光り続けている。


統合世界の住民の皆さんの声が聞こえてくる。


「レイ君たち、ありがとう!」


「光が届いてるよ!」


「みんな、一つになってる!」


子供たちの声も聞こえる。


「わあ、きれい!」


「悪い人たちも、もう大丈夫だね!」


「みんなで一緒に遊べるね!」


ディスコードさんが、深く頭を下げる。


「レイ君......皆さん......」


「ありがとうございました......」


「君たちの光が......私たちを救ってくれた......」


「これで、本当にみんな一緒ですね」


僕が言う。


調和破壊者だった人たちが、僕たちに近づいてくる。


「僕たち、許してもらえるでしょうか......」


「もちろんです」


僕が答える。


「統合世界は、みんなの家です」


100%純度の光が、全員を包み込む。


もう敵も味方もない。


みんな、同じ世界に住む仲間だ。


「帰ろう」


僕がみんなに言う。


「みんなで一緒に、家に帰ろう」


光に包まれて、僕たちは統合世界へ向かう。


調和破壊者だった人たちも、一緒に。


世界の心臓として脈打つ調和の光。


それは永遠に、みんなの平和を守り続けるだろう。


空に向かって伸びる金色の光。


それは希望の光。


すべての人を包み込む、愛の光だった。


━━━ 【キャラクターステータス更新】 ━━━━━━━━━━━


【名前】レイ・ストーン 【レベル】38

【称号】小石の魔術師・絆の証明者・救済の宣言者・先代の継承者・統合の完成者・平和の守護者・嵐を越える者・限界突破者・住民の希望・世界の心臓


【ステータス】

HP: 500/500 MP: 450/450

攻撃力: 35 防御力: 50

魔力: 130 素早さ: 36

命中率: 36 運: 35


【スキル】

・小石生成 Lv.10: 1日3個制限(100%純度完全安定・世界の心臓機能)

・投擲 Lv.4

・鉱物知識 Lv.6

・魔力操作 Lv.10

・身体調和術 Lv.3

・古代文字理解 Lv.4

・空間移動術 Lv.1

・聖なる障壁 Lv.2

・深癒の光 Lv.5

・巨大調和増幅装置操作 Lv.2

・真の結合 Lv.1

★完璧なる調和 Lv.2(世界規模調和術・心の統合・永続平和維持)


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※執筆にはAIも相談相手として活用しています✨

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