第43話 夏休み(相談) パート4
チアキくんたちと鉢合わせしてしまったが、何とか事はおさまり、私たちは近くのカラオケに向かっている。
カフェから徒歩5分ほど歩くと見たかった。夕方でも、外は日差しをたっぷりこちらに向けてきており、まだまだ暑い。
カラオケに入店すると、クーラーが効いていてとても過ごしやすいパラダイスである。
凛ちゃんが受付をしてくれるらしく、邪魔にならないよう壁側に立ち、彼女を待つ。受付が終わると、満室だったららしく15分ほど待つことになった。
ここで、私はみんなに相談したかったことを聞いてみる。
「みんなに相談というか、聞いてもらいたい話があるんだけど、聞いてくれる?」
3人にそう尋ねると、OKとポーズを取ってくれたり、頷いてくれた。
「これは私の友達が実際に起こった夢のような話なんだけど、私の友達の女の子がAさんとします。次に友達の男の子BとCとも仲が良いんだけど、その2人に同じようなタイミングで告白されてしまったらしい」
ここで3人から驚きの声が上がる。
「まるで少女漫画みたいな展開だね」
凛ちゃんは私と同じことを口にする。
「本当にそれな!その友達は結局まだ告白の返事をしていないんだけど、次に彼らと会う予定もあるから、どう顔合わせしたらいいか分からなくて悩んでるっぽくて、どう答えたらいいかな?」
3人はほぼ同時に考え出した。まずはさゆりちゃんが手を挙げる。
「私はその友達がまず告白の返事をするべきだと思う。好きなのかそれとも嫌いなのか勿体ぶられた状態でいるのってとても苦しいというか、時間が経てば経つほど断られたときのショックって大きいものよ」
「確かに。さゆりちゃんの意見は正しいと思う。けど、返事をするのって凄く難しくない?」
「難しいと思うよ。でも、相手のためを想うなら早く返事をしてあげるのがいいと思う」
「なるほど」
さゆりちゃんの真っ当な意見に私は自分のやっていたことが不誠実だったなと実感させられた。
続いては千夏ちゃんが挙手する。
「私はもしその子と同じ立場だったら、すぐに返事出来ないと思う!だってさ、普通2人から同じようなタイミングで告白されるってありえない話じゃない?だから私だったら、そんなことがもし仮に起きたら、夢なんじゃないかって一旦現実逃避しちゃうかも。全然答えにはなってないけど、私だったらその子と同じように悩むかもしれないな」
千夏ちゃんと私の考えは似ていた。やっぱり受け入れられないと思ってしまうのはしょうがないよねと思える。
最後に凛ちゃんが話し始める。
「2人の意見を聞いて、両方とも凄くわかるなって思った!
私的には、その子がその人たちとどんな関係性でいたいかを考えてから告白の返事をした方がいいと思った。焦って返事しても今までみたいな友達っていう立ち位置でいられなくなるかもだし、でも長く待たせるのも変な期待をさせてしまうかもしれないから、長くても2週間以内には告白の返事をした方がいいかな」
「なるほど」
凛ちゃんの意見が1番私に刺さった。みんなの意見を良いところ取りしつつも、しっかりと自分の考えも話してくれた。
やっぱり待たせるのは良くないよなと分かってはいたが、みんなからそう言われると改めて理解する。
「ちなみになんだけど、その友達ってあの前にあった美人な子?」
凛ちゃんが質問してきた。
ユアさんには申し訳ないけど、そういう設定にさせてもらう。
「そうだよ」
「やっぱり!あんなに美人だと引くて数多だとは思っていたけど、その通りなんだね。
ーーってことは、あの時あったイケメン4人の中に告白した人がいるんだ。想像したらマジで少女漫画すぎるんだけど」
みんなも同じタイミングで想像したからか、彼女に同意するように頷く。
すると部屋が空いたのか、店員さんに呼ばれる。番号の書かれたバインダーを持っていき、部屋に向かう。
部屋に着き、荷物を置いて、まずドリンクを1杯頼んでから、歌う順番をじゃんけんで決める。
私は3番目に歌えることになった。
どんな曲を歌おうかと考える。凛ちゃんが1番で曲を決めたのか、イントロが流れ始める。もちろん、みんなも知っているアニメソングを歌うようだ。
私たちはそれで盛り上がり、あっという間に二曲目がスタートする。
私もあんぱいでまずみんなが知っていそうなメジャーな曲を歌っておこうと思い、曲を予約する。
あっという間に2時間が経ち、退室の時間となった。私たちみんな割とマニアックなアニメやゲームの曲まで知っており、こんなカラオケなかなか出来ないなと思うほど、曲選びが楽しかった。みんなで満足に部屋を出て、お会計を済ますと、外は暗くなっており、夜になっていた。夕食は食べずに、今日はお開きとなる。
渋谷駅までみんなで歩いて向かい、改札口を通り、2人とはホームが違うので、ここでお別れする。
「またこの4人で遊びに行こうね!またね!」
「はい!また!」 「うん!またね!」 「またね!」
私と凛ちゃんはホームに向かい、また引き続きオタトークをしながら、帰路につく。
いつもご覧いただきありがとうございます!
次週はお休みさせていただきます。
再来週の土曜日にまた更新させていただきますので、よろしくお願いします!




