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銀河の彼方から一寸法師

作者: 村松希美

 真夏の夜の8時ごろ、


如月弥生(きさらぎやよい)は、


また、いつもの河原に座って、


遠くの星空を眺めていました。


13才の弥生は、継母とケンカしたら、


よくこの河原にきて、


星空を眺めるのでした。


そうしていたら、


嫌なことも次第に忘れてしまうからです。


 今日もいつものように、


遠くの天の川を見ていると……。


 天の川から、緑と青と赤のチカチカ光る


光が弥生の方に向けて飛んできたのでした。   


 光は、弥生の視線の先に止まると、


緑と青の光が消えて、


ガラスの球状の天井がついた赤いお椀型の


飛行船が現れました。


赤いお椀型の飛行船には、


箸のような操舵管のようなものも


ついていました。


飛行船が弥生の前で止まり、


ガラスの球状の天井が2つに割れて開くと


中から、弥生の手のひらに乗るくらいの


男の子が出てきました。


 小さいですが、男の子は弥生と同い年くら


いでした。小さな男の子は言いました。


「僕は一寸法師、遠い彼方から、


天の川を上ってやってきた。ここは都か?」


 弥生はびっくりしましたが、


自分が住んでいるところは、


一応都会だったので、そう応えました。


一寸法師は、銀河のはるか彼方の星で、


親たちに、自分の身体が小さいことに


嘆かれて疎んじされたので、


さっさと家出してきたのでした。


一寸法師は、旅の道中で、


万物の生き字引という宇宙の仙人のような


老人に言われて、


この地球にやってきたのでした。


万物の生き字引は、地球という都で、


姫を探しなさいと一寸法師に言いました。


姫は、一寸法師の呪いを


解いてくれるからです。


実は、その姫が、


この如月弥生だったのですが。


一寸法師と如月弥生、出会った2人は、


これから、どんな鬼たちに出会うのでしょうか?


それは、皆様の想像にお任せします。


 読んでいただき、ありがとうございます。


一寸法師といえば、子ども向けの話では、


一寸法師も姫も、両親に可愛がられています。


しかし、原本は、


本当怖いグリム童話のように、


子どもたちには教えられないような説の


一寸法師物語もありました。


 この銀河の彼方から一寸法師では、


残酷な説の方をモチーフにしてみました。

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