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帝の探偵  作者: 五十嵐 日陰
19/20

占い

投稿を止めていました、すみません。これからも不定期で連載していきます、気長に待ってもらえると嬉しいです。

 煙が立つ、辺りは煙で霞んでいる。泣き声が聞こえる、しかし、今はそんな事を気に居している場合ではない。手を伸ばした、その瞬間、意識を失った。


 「茶会ですか?」ユイはとある部屋に呼び出され話を聞いていた。

 「ああ、帝直々に招待されている。」そう言ったのは史郎だった。

 渡された手紙には達筆な文字で“呉座谷ユリ様”と書かれている。

 「たまには皆の前で顔を見せた方がいいんじゃないか、とのことだ。」

 「そうですね、参加します。」

 「それは良かった、お家の顔合わせも兼ねているようで、」そういえば、今まで

 「……そうですか、あの参加は保留にしてもらっても?」

 「?なんかあったか」

 「まあ、ちょっと――」

 「分かった。じゃあ決まったら教えてくれ。」

 「分かりました。」


 もう昼食の時間らしい、ユイは急いで食堂へ向かった。

 「ねえねえ!」リンが話しかけてくる。

 「最近この宮廷で流行っているものがあるみたい。」

 もう茶会の話が出回っているのかと思ったがどうやら違うらしい。

 「何それ」流石にユイも聞いたことが無かったので興味を持った。

 「夜の五つ時(8時)にしか現れない占い師だって。」

 「占い師?」ユイにとって占いは縁のない物だった。強いて言えばユイの母が占いに敏感だったぐらいだが……

 「役人の間で流行っているみたい。」

 「それ聞いたことがあります。」するとアミが遅れて食堂へ来て話しかけてきた。

 「その占いは当たる確率が高く、役人の皆さんは出世を占うのが多いらしいです。」

 「へー」

 「それは聞いたことが無かったな」リンはそのことについて知らなかったみたいだ。

 「あと、それには悪い噂もあるんです。」

 「占い師が占いの最中に消えると占った者は死ぬというものです。」

 「!」

 「それ、どういう事!」ユイはアミに聞いた。

 「私も詳しくはよく分からないのですが……」

 「ある役人が噂の占い師に運勢を占ったんです。しかし、占っている途中で突然、占い師が消えそのまま男は意識を失った状態で見つかったみたいです。幸い死ぬことは無かったみたいなんですが、同じようなことが何度も起きているみたいで、亡くなっている方もいるみたいです。」

 「成程、その占い師に何かありそうだね……」と、ユイは考える。

 「はい、ですがその占い師は神出鬼没らしく足取りがつかめてないようです。」正体不明、足取りが掴めていないと言う事は、部外者の可能性もある。となれば、捜索の範囲が広がる。

 「それでも、その占いをする人がいるのか……」しかし、このままほおっておくと被害が広がるかもしれない、そうユイは思い、一刻も早く手掛かりを掴むために、食事をするのを忘れ食堂を出た。

 「え!ユイどこいくの!」

 「どうされたんでしょう……」リンとアミはユイの走った姿をポカンと見ていた。


 「占いか……そう言えば最近そんな話をよく聞くな。」ユイがあてにしたのは史郎だった。史郎は宮廷の中でも、情報が入りやすい位置にいるとユイが思ったからだ。

 「人が亡くなるのは?」

 「――それは聞いたことがないが、最近亡くなる者や、意識を失った者の報告が多いな。もしかして、それと何か関係しているのか?」

 「分かりません、まだ噂に過ぎないので、」

 「なら、聞いてみるか?実際に倒れた奴に。」

 「!本当ですか、」ユイは驚いた。

 「丁度、俺の同僚にいるんだ、幸い生きていたが。恐らく奴も占いを受けたのだろう。」

 「ぜひ、合わせてください。」

 「分かった、取り合ってみるよ。」史郎は最初と比べかなりユイに協力的になった。本当に感謝している、とユイは思った。

 「ありがとうございます。」ユイは頭を下げた。

 

 「うーん……」職務室で本憲が何やら悩んでいた。

 「どうされたんですか?」近くに居た、部下が聞いてくる。

 「いや、嫁にしたい奴がいるのだが、そいつ中々釣れなくてな。」

 「本憲様でも落とせない者がいるのですね。」

 「ああ、どうやら俺のことを昔から嫌っているようでな。」

 「昔からって、幼馴染か何かですか?」

 「まあ、そんなところだ。」

 「それなら、いい話がありますが。」

 「?なんだ」

 「五つ時にしか現れない占い師ですよ。それで貴方とお相手の相性を占ってもらえばいいんじゃないですか?」

 「名案だな!そうと決まれば明日の五つ時にお願いするか。」

 「かしこまりました。」その部下は()()()()に連絡した。

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