ダンジョンマスター
[プロローグ]
飛竜=勇者の消失は時空連続体にダメージを与え、発生すべき断裂を塞ぐ瘡蓋が出来た。それは、似つかわしく歪な結節点となった。
「また勇者が出たの?」頭を振るシャオ
「現れたのは歪な結節点、そこに勇者と同規模の歪な存在の反応が紐付けられている事が判明」解りやすく頼む。
「新たなダンジョンとダンジョンマスターの可能性」
長官の音頭で簡素な建国式を終え、俺達は旧空軍府の管轄領域を奪取した。奪取と言っても、とことこ歩いていって看板立てただけだけどね。
森人空軍のおかげで制空権ばっちしだし、侵攻して来た連合軍はこの辺りの確保は諦めたみたいですぐにいなくなった。で、俺達は陸軍の駐留駐留している属国とのラインを繋ぐべくあれやこれやしている。
そんなんで今は手が離せない。
「で、どこなのそのダンジョン」
「森の東の剣山」
森人がなんとかするか、やつぱ、暫く放置だな。
[ダンジョンマスター]
鏑矢虎治は小岩に腰掛け腕組みをして唸っていた。某有名私立高校に受験する積もりでくそ真面目に勉強してたら、脳がパンクしそうになったので真夜中の散歩と洒落込んだ。野良猫が足元に絡み付いてきたので蹴飛ばした。
覚えているのはそこまでで、急に目の前が暗くなり、気が付いたら洞窟の中にいた。光源もないのにうっすらと周りが見える不思議な洞窟だ。
勿論彼はここがどこだか知っている。
ダンジョンだ。
ダンジョンマスターとして召喚されたのに相違ない。
人に依っては拉致されたのだと騒ぐかも知れないが、虎治的には寧ろ望むところだ。下らない受験勉強などより、余程刺激的ではないか。だが重大な疑問がひとつある。
「ダンジョンコアはどこ?」
そう口に出した瞬間目の前に眩い光点が出現した。
光が収まったので眼を開けると案の定やや紫掛かった黒い球体が目の前に浮いている。触れば良いのかな、とそんなことを考えていると球体は若い女の声で自己紹介を始めた。
「当方、要、当不正規結節点及び有機結節点管制個体の観測、及び当該個体への管制補助、と認められた為発現した制御情報子集合体です」
「なにいってるか分かんないや、君がダンジョンコアで俺がダンジョンマスターでいいの?」
「概ね、肯定」
[衣食住]
一番の懸案が解決した事とて、さっそく生活基盤を整える事から始めることにした。
「衣食住の衣は取り敢えず着てるものでいいとして、食と住は…」
安全な水源と寝るところが必要だ。
コアに頼むと壁からにょきりと指二本程の太さの筒が飛び出し水が湧き出してきた。水の落ちる位置には膝丈のどう見ても浴槽が出現した。底には穴が空いていて水が地下に消えて行っている。球鎖で繋がった栓もあり、水を溜めることも出来る。清潔はここで確保しろと言う事らしい。
「ベッドとかもお願いできる?」
「コスト的に無駄が大きすぎます、外で草木を伐採して疑似的寝藁の確保推奨」
「DPとかの関係?」
「概ね肯定」
「君さ、面倒くさがりだよね」
「…」
「DPの設定が完了しました」
DPの概念自体は根子がアカシックレコードなのだから存在はするがダンジョンに紐付けられてはいなかったようだ。それを今紐付けたのだと言う。
「ダンジョンメニュー」
こう言ったウィンドウ関係もでっち上げたばかりではあるが、虎治はそれとは気付かない。
レコードから見れば、虎治は無数にある情報管理体の一つに過ぎない。レコード側から制御出きるわけではないが、思考自体完全に独立してはなく、コア=情報管理体=レコードは虎治の思考を先読みしてリクエストに応えてるのだ。
「DP十二って少なくない?」
「比較の基準が不明瞭のため回答不能」
「カロリーメイ○1箱で十一DPだよ?てか、カロリーメ○トしかリストにないし」
「十DPでランダムに増やす事が出来ます」ガチャだ。
召喚自体は1DPで出きるのだと言う。
「え?カロリー○イトは?」
これは虎治の願望からリストに刻み込んだものである。なので内部的に常にガチャを回して選択的にカロリ○メイトを呼び出すため11DP掛かってしまうのだ。
「カロ○ーメイトをガチャで引けば解決します」
1日空腹を我慢してガチャを回すことにした。
[歪]
「リストに載るだけじゃないんだ」
固い石の床面の上に全裸の少女が横たわったいた。虎治は自然と前屈みになる。
「紐付けるために必要ですから」
リストに固定するために一度召喚する必要があるらしい。
「それさ、選択式にしてよ、じゃないと要らないものでゴミの山が出来そう」
コアは了承したので、女の子に意識を戻す。
「起きないね」
「結節点に不備があるため、非眷族系生命体を覚醒させる為には、手順を踏んで眷族化する必要があります」
「えっと、放って置いたら、このまま?」
「はい、目覚めず餓死します」
「ヤバイじゃん、手順てどうするの」
「リピドーを解放します」寝ている娘にナニするのだと。
「それ普通にレイプだよね」
ここは日本ではない、そもそもこの少女は虎治の眷族となるべき娘だ、なにも問題ない。放って置けば餓死するのであれば、人命救助でもある。コアの説明からそう考えた虎治は、取り敢えず水を飲むことにした。さっきから喉がカラカラ。お約束通り前屈みのままで浴槽に移動した。
(俺のダンジョンむちゃくちゃ弱くないか?)
少女に浴槽で綺麗にするように言ってから、さっき脱いだダボティーを渡した虎治はふと思い当たる。
(眷族女の子しか呼べないじゃん)
聞けば、ガチャから出てくるのは虎治の属していた世界[地球]に有った物だけだと言う。最初はコボルト辺りで生産力あげてから、オーク軍団、仕舞いにゃドラゴン旅団のテンプレが最初から破綻している。
(召喚しまくっても巨大ハーレムしか出来ない罠)
因みに、召喚に成功したので1DPで何時でも何人でも呼び出せる。
(1日十二人まで召喚できますって、これがミノタウロスとかならなぁ、あれ?DP増えてる)
残り1である筈なのに2DPになっていた。
「リピドーの接続に成功したのでDPの最大値が上がったのです」
「まじで?じゃやればやる程…」
「はい増えます」
「あ、でも限界あるか、1日2~3回?」
「理論的には無限」
「は?」
結節点の内側で疑似空間に入り二分割すると中に入っていた虎治も二人に増える、無数に分割すれば無数に増える。戻ってくれば無数の記憶と共に無限の経験値が一時に入る。結節点と密に結び付いているダンジョンマスターだけに許された裏技である。
「頭パンクしない?」
分割されたそれぞれの記憶は、レコード内のアーカイブに納められ必要に応じて引き出されるため脳への圧迫はない。
「代償は膨大な魔素」
[水軍]
島嶼の中程にある平坦な、しかし、やや大振りな島にて、水車発動機の不調の為飛行も儘ならなかった水軍の飛空挺も漸く改修の大分を終え、小隊単位での飛行訓練が再開されていた。元王国港湾の奪取の目処が立ったのだ。
空軍は制空権をほぼ完全に取り戻したらしいが、地上兵力が圧倒的に足りない為、陸軍との合流を待って反攻の烽を挙げる手筈と言う。
水軍の作戦もそれに呼応して行われる。
だが、それまで暇だ。
「付近の湖族を徹底残滅し、それを持って新生イーバラク共和国に仇なす輩の心胆を寒からしめよ」
水軍元帥リオム・クノ・カモートスの顔は晴れやかである。元王国兵部省長官エーアス・クガ・バラクを執政官に戴く新生共和国水軍としての初の作戦であるのだ。
「ここから伝説を始めるぞ!」
水軍五千の将兵達の挙げる歓声が轟と鳴った。
[ギフト]
虎治が何もしないでも、幾つかの問題が解決した。
「吸収させた物は召喚可能になるの?」
「内部的な説明困難な条件次第なので、必ずとは言えませんので可能性ですが」
試しに食べ掛けのバランス栄養食を吸収させてみた。
「やべ、毎日十四箱呼び出せるじゃん」
成功のようだ。念の為捕捉すると、呼び出せる様に為ったのは、[食べ掛けのバランス栄養食]が十四箱である。
召喚した少女は送還しているので今はいない。再召喚に二日間掛かるのだが、例え瀕死であろうと万全の状態で呼び戻せる。つまり、食費さえ要らない。なのに、余裕ができた。
コアは外に出て素材集めを強く推奨した。
「モンスターに襲われたらどうするのさ」
自慢じゃないが猫にすら勝てない自信がある、武器とかもないし。
「ギフトが複数ありますが、その内の[死に戻り]が有効です。但し、1日一回まで」
おーそれは便利…って、まて。
「死ぬの痛そうだから嫌だ。他に良いギフト?ないの?」
ステータスを見れば可なり詳しく書いてあるのだが、虎治はマニュアルを読まずにゲームを始めるタイプだった。
コアが溜め息を吐いた…様に見えたが、そんな機能はないので気のせいだろう。
「人形使いが有ります。人形でなくても良いので、護衛になりそうな物を拵えると良いでしょう」
それ用の素材は勿論外にある。しかも、道具も何もない。仕方がないので恐る恐る外に出て、虎治は人形と言い張る事が出来そうな木の枝や根子、それっぽい石と土くれを拾って来た。
「アーカイブを経由させればある程度の自立行動が可能になります」
結論から言うと、無茶苦茶便利だった。
[ゴブリンの存亡]
「ゴブリンが面会?」空軍指令サルー・モイ・チュダイのところへは相変わらず珍妙な来客が引きも切らない。
「何でも、ソンボーの危機とからしいですぜ」
戦死した曹長、いや、二階級特進で少尉か、の二番機であった少尉も昇進して、中尉が報告する。曹長に強い影響を受け、粗雑な敬語の使い方までそっくりに育った。
もういいや、これが空軍の伝統で。
「ソンボー?なんかやばそうだな」
会ってみると顔を白く塗りたくった小綺麗な身なりの小鬼だった。勿論通訳嬢帯同だが必要なかったかもしれない。
「儂らの村襲われた、人の姿してた、木の兵隊土の兵隊沢山沢山」
「ゴブリンの集落がヤバイと言っている」
通訳無い方がよく分かった。
ゴーレムとマリオットの集団が東の剣山の方から現れたらしい。
「ダンジョンかよ」
老若男女見境なく殺しゴブリンは逃げ散るしか出来なかった。
「ゴブ悪いしない、天罰無い、お腹大きい雌逃げられない、皆死んだ」
うわぁ、正に存亡の危機じゃんか。群の安定度は雌の数に掛かっている。雄が何百頭いようと雌が一頭では一匹の仔しか生まれないのだ。
森人の長に言って難民受け入れして貰おう。
え?もうその話すんだの?
じゃウチに何の用?
あー、やっぱり東側一帯の治安回復ね。
長官…じゃないや、執政官に聞いてみるからお返事は待っててね。
[人形遣い]
膝丈程もない人形達を素材集めに送り出す。
虎治は人形製作のノウハウの研究だ。幸いな事に繋がってさえいれば、一個の人形と認識されるらしく、関節部を可塑性のある粘土で繋げる事で可動性を確保出来た。強い力が掛かると外れてしまうだろうが、意外な事に、虎治が引っ張った位では外れない程には強靭だ。
平たい石に四本足を着けて大きめの手を持つ人形を作って作業を手伝わせてみたら、虎治より余程上手い。腰丈程の四つ足人形が瞬く間に増えていった。
「完成品は吸収させておいた方が効率良いかと」
「手作りならDP使わないですむだろ?」
どこから知識を得たのか、ガラス質の石を拾って来て、刃物代わりに使う様になって効率はあがった。その石で槍を作らせたので、その日のうちにちょっとした軍隊ができた。戦列を組んで戦う事を教えた。明日は人型に挑戦しよう、と虎治は思った。
「あ、寝床」
目がしょぼしょぼしてきて寝ようかと思った時、寝藁になる物を集めさせるのを忘れていた事に気がついた。
[限定]
「で、何が問題なんだ」ダンジョンの掃討に難色を示すシャオに詰問する司令。
「神樹は歪なダンジョンを保護する事に決めた。異例な速断」
「隣人が絶滅寸前の被害を受けたんだぞ、何もしない分けにはいかんだろう」
「いま神樹から、限定的な介入なら許可すると」
許可がいるのか?
無視したらどうなるんだ?
「森から排除される」
森の東に、二個小隊を派遣する事になった。若い隊員から質問がでた。
「エルフの管轄じゃないんですか」ぶっぶー、エルフと言ってはいけないよ、森人といいなさい。
「神樹の領域から外れてるからねー」
「空軍府の防空は手伝ってくれてるじゃないですか」
あれは相互扶助、神樹の防衛手伝ったからお返しして貰っただけ。
シャオが手を挙げた。はい、シャオ君。
「案内は何人か出せる」
念のため言うとシャオは森人=エルフの代表でもある。
元々排他の気風が強い森人にしては十分過ぎる対応、なにかあるのか?
(シーキューシーキュー)シャオの念話だ。
(双方に被害が出過ぎないように、族長が配慮)
森人も神樹の意を受けていて、[歪な結節点=歪なダンジョン]を潜在的な同盟機構と見なしてるらしい。
「まあ、質問はこれくらいで。とまれ、命大事にで行こう、やばそうならとっととにげてね。集落付近を確保できたら十分だから」
あれれ、古参の兵曹達も腑に落ちない顔をしてるよ、まずいな。新装備の真空ジャケットの実戦評価試験て事で納得して貰えないかな。
[敗走]
送り出して半日もしない内に帰って来た。敗走だ。戦死者は出なかったが重傷者が何人かいるらしい。訓示が悪かったのかなぁ、あんなんじゃ士気揚がらんもんなぁ。
「ゾンビアタックであります」
指揮官の少尉が報告してきた。いくら弾を撃ち込んでも倒れずに向かってきたそうな。よく戦死が出なかったな。
「真空ジャケットのお陰であります」
相手の重量が軽かったらしく、刺突はほぼ無効化出来たらしい。接近戦で関節を撃ち抜いて無力化出来る事が判ったが、弾薬が持たず撤退を決めたらしい。
うん、良い判断。
[齟齬]
「マスター、隣接するダンジョンからクレームが来てます」
「げっ、ダンジョンウォーのパターンかよ」
「先日排除したゴブリンの保護をしていると」
「なのでゴブリン領域の返還を求めています」
「でもゴブリン野放しにしたら、うじゃうじゃ繁殖するじゃんか。俺の嫁達も危険だし」
「繁殖率はそう高くないです、大体人と同じですね。それとゴブリンが積極的に人を襲うことはまずありません」
「え?」
「そんな事をしたら、あっという間に淘汰されるに決まってるじゃないですか」
「人間やエルフの娘拐って苗床にしたりしない?」
「しません。交配は可能ですが、異種族に欲情する事はまずありません」
「…」虎治は絶句した。
「もしかして、俺のした事って、ただの虐殺?」
「はい、正当性の欠片もありません」
「なんで止めなかったんだよ!」
「止めろと言われなかったからです」
虎治は漸くコアが人とは違う論理で動いている事に気付いた。
「…人形達を引き揚げさせて…」
これからは必要ないのに外に出たりするのは止めよう。 専守防衛だ。
[指揮官命令]
サルー司令は久方ぶりの偵察行上にいた。陸軍との合流に強襲艦隊四隻が向かっている。その道程の偵察分隊二番機である。
『司令、合流点見えてきたっすよ、上空で挨拶した方が良いっすかね』一番機の中尉が訊いてきた。
『一番機は、君だ、詰まり指揮官も君だ、任せる』
『了解、じゃ、編隊宙返り行くっすよ』
『ちょと待て』
『待たないっす、指揮官命令っす』
ぐぬぬ、言質取るための質問だったか。中尉が訓練用の緊密編隊を指示してきた。マジでやるつもりだ。
『んじゃ3連続宙返り行くっす』
『ちょと待て』
『待たないっす、サン、ニイ、イチ、今!』
この日、合流点に駐留していた陸軍将兵は上空で見事な曲技飛行を行ったのが、空軍司令自らであったと知り、大いに嘆息した。そして思った。空軍あるかぎり我らは負けない。
[水軍母艦]
水軍の巨大水車発動機が回りだした、そちこちの艦船の横腹から真っ白な蒸気が吹き出す。余分な圧力を逃がしてるのだ。それはつまり、出航の準備が出来たと言う事でもある。
水軍の艦隊司令は飛空挺母艦を旗艦に選んだ。偵察機の情報を一番に取得できるからだ。艦隊は出港すると、速やかに幅の広い複縦陣を組んだ。簡単に陣形を変える事の出来る使い勝手の良い陣形だ。早速下層甲板から翼を折り畳んだ飛空挺が揚がって来た。
「自動で翼の展張が出来ればそのまま飛び立てるのではないか」
司令が傍らの艦長に語り掛けた。
「行く行くはそうなるでしょうが、現在では重量超過になるため、採用しておりません」
「浮力を強化すれば良いのではないか?」
「問題なのは慣性重量で、重くなると急旋回時に翼が折れます」
成る程そう言う事かと、司令の話題は変わっていった。なにしろ初めて乗る艦だ、知らぬ事も多い。
[陸軍]
陸軍がなんとかでっち上げた二十両の無限軌道戦車は骨組みだけは頑丈に、しかしペラペラの合板を貼り付けただけの、それだけでは張りぼてとしか言い様のない物だ。それが空軍からの真空魔石を使えば立派な装甲車両になる。なにしろ、なまじの物は物理でも魔法でも選ばす弾き飛ばしてしまうのだ。勇者から滷獲した雪上戦車と比べても防御力に然程の見劣りはない。その戦車が横隊を組んで進む。向かうところ敵なし、誰もがそう思った。
「飛空挺!正面!」
「報告は正確にしろ。あれは気球だ」
しかし、形状的には飛空挺を模している。ただ舷側に張り出したバルジがやけに大きく、真上からみれば円盤型をしているだろう。
「対空戦、待て!空軍が来た」
「散開!散開!」
新造戦車には大きな欠点がある。重量が軽すぎて、至近弾で簡単にひっくり返ってしまうのだ。固まっていてはまとめて無力化されてしまう。
「いっそ、真空を強化して空飛べるようにしたらどうですかね」
操縦士がのんびりと提言するが、陸軍技官達の手で既に試作が始まっている。軍機なのでおおっぴらには語れない、車長は「工廠がその内作るだろ」とだけ答えた。
[円盤機]
円盤機は鈍重そうに見えて、意外に機敏な動きを見せた。ばかでかいバルジが翼の役割を受け持っている様だ。速度が圧倒的に違うので鷲型の優位は変わらないが、クルリと背後を取られ反撃を受ける場面も見られた。
もし、気室操作の簡略化がなければ、負けることはなくとも、駆逐する事は出来なかったかも知れない。勝負を決めたのは高度を速度に変える事が出来る浮力を切っての急降下だったからだ。
円盤機を三機撃墜したが被弾機は六機を数えた。