ほぼ54文字の一人文学賞part1(三作)
①電話に出んわ。
電話を架ける仕事をしてると、受け取る側が不在。
さて、すぐ次架けよう。
借金を抱えた息子という設定の僕。
②明日晴れるかな。雨は嫌よ。運動会が中止になっちゃう。私どうしてもリレーで走りたいの。
だって、隣と走るあの女の足を引っかけたいじゃない。
③本日最終日。元旦初売りセールは泣いても笑っても今日で最後。商品を売り切らなくては、私の社会人生活も本日最終日。
④あなたには見えますか?ドアの向こう側で誰がかいるだろうと想定して。勢いよく乱暴に開けないような気遣い。あなたの眼は気づいてる?