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俺には違和感がある。

初投稿です。

誤字・脱字があるかもしれません。

俺は両親知らない。

物心着いた頃から俺は孤児院にいた。



別に寂しいとは思ったことは無かった。

周りに仲間がいたからだ。



ただ、ある日からどこかみんなと違うと違和感があった。



その違和感を感じ始めたのは6歳の頃。

この世界では6歳になったら教会に行き、自分がもつ勇者の紋章ゆうしゃのもんしょうを授けられる。



この勇者の紋章は人間誰もが右手の甲にあり、その紋章によって様々な能力を得ることが出来る。

例えば、火を操ったり、透明化になったりすることができる。



ちなみに、俺の紋章は【他の物質から糸を生産し、その糸を操る】というものだった。

なんとも言えないな。



ただ、このことを聞いてからなんかしっくりこないというかまだなんかあるっていうかで違和感だらけだった。


そんな違和感を持ちながら俺は4年間過ごしていった。










俺は10歳になってた。

勇者の紋章を使いこなせるようこの4年間ある程度修行してきた。

ただ、まだ違和感は消えない。



俺はその日孤児院のシスターに買い物を頼まれていた。



「スキアくぅ~んちょっとパンを買ってきてくれるかな?」



ちなみにスキアとは俺のことだ。

このシスターおっちょこちょいでよく買い忘れがある。



「またですか。

俺、今本読んでて忙しいんですよ」



「そんなこと言わないでよぉ〜

スキアくんにしか頼めないんだよ。」



「ランボがいるじゃないですか。

あいつに頼んだらすぐ行ってくれますよ」



ランボは俺の幼なじみだ。

正義感が強くてすぐ人助けをしてしまう奴で、勇者の紋章は【光を精製し、操る】だ。

性格にあった紋章だな。



「確かにそうだけど·····

あの子すぐ人助けしちゃって買い物どころじゃないから。それに他の子はみんな小さいし·····

お願いお小遣い増やして上げるから!!」



「·····はぁ

わかりました。行ってきますよ。

で、パンを何個買ってくればいいんですか」



「ありがとう!!!スキアくん。

えっとね、10個買ってきて欲しいんだ。

はいこれお金」



俺はシスターからお金を受け取る。



「いやーほんと助かる〜。

スキアくんならしっかりしてるし安心出来るわぁ〜」



今まで何回聞いた事があるセリフだ。



「·····さっさと行ってきますよ」



「行ってらっしゃ〜い」



俺は重い脚を上げ、部屋から出た。

商店街に行くために歩いていると、後ろから元気な声が聞こえた。



「おーい。

スキア、どこ行くんだよ!」



後ろを振り向くとそこにはランボがいた。



「なんだ、ランボか」



「おいおい、なんだとはなんだ。

·····まぁそんなことは、どうでもいいや。

どこ行くんだ?」



「誰かさんが頼りないから俺がシスターの代わりにパンを買ってくるんだよ」



「?その誰かさんって誰だ?」



ランボは首を傾げる。

こいつ、ほんとに分かってないな。



「··········はぁ、お前のことだよ。

お前はお人好しがすぎて買い物ができないからな」



「なっ·····。買い物ぐらい出来るぞ!

それに、人助けはいい事なんだぞ!!」



「そんなことぐらい知ってるぞ。

俺が言いたいのは助ける相手を選べってことだぞ。

そんな全員を助けていたら身が持たないぞ」



「うっ·····確かにそうなんだけど·····なんか困っている人がいたらいても経っても居られなくて·····」



「全く、そこがお前のいい所であり悪いとこでもあるんだよなぁ…」



「す、すまん」



ランボが落ち込む。

こいつはメンタルが弱すぎて、なんか言ったらすぐ落ち込む。



「まぁ、そういうことだ。

今から買い物行かなきゃいけないから話だったら後で聞くぞ」



「わ、分かった。

また後で」



そう言ってしょんぼりしながら孤児院に戻って行った。

さて、さっさと買い物に行くか。







商店街に着いた。

ここはいつも賑わってる。

さぁ、パン屋さんに行こう。いつも行ってるパン屋さんは安くて美味い、とてもいい所だ。



パン屋さんに着き、無事にお目当てのものを買えた。

あとは帰るだけだ。



まだ時間があるし、色んなところを見て行こう。

そう思い、いつも行かないところを見て見回った。

裏路地に入り、声を掛けられた。



「そこの坊や。

ちょっと寄っていかない?」



声が聞こえた方を見てみる。

そこにいたのは、目元が隠れており僅かに見える肌から20代ぐらいの女性だと思われる人だ。



その人は椅子に座っており、目の前にある机に占い屋と書いてある紙が貼られていた。



「すみません。

自分占いとかそういうの興味ないので......」



「そう...。

残念ね。あなたが持つ違和感、私なら分かるのに.....」



驚いた。なぜ、この人は知ってる。

この違和感のことは誰にも言ってないのに。



「ふふふっ。

今驚いたでしょ?誰にも言ってないのになぜ知ってるのか」



「なんで知ってるんだ!」



声を荒らげて言った。



「なぜ知っているのかは教えてあげない。

ただ、その違和感の正体なら教えてあげるわよ。

さぁ、どうする?」



迷うわけない。やっとこの4年間ずっとあったこの違和感を知ることができるんだ。



「ぜひ、教えてください。」

最後まで読んで頂きありがとうございます。

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