ハルヒが出ない
私の人生のバイブルとも言うべき「涼宮ハルヒシリーズ」がぱったりと出なくなってしまった。時期があった。涼宮ハルヒの分裂から驚愕までの約四年間である。
分裂の最後は長門が熱を出してぶっ倒れたという衝撃的なエンドだっただけに続きが気になってしょうがなかった。しかし一向に続きは出ない。
最初の二年くらいはまだかまだかと楽しみにしていたが後半はすでに諦めムードだった。
もう終わってしまったのか、これから私はどうすればいいのだろうと途方に暮れるほどだった。
それでも、飽きもせず何度も何度もハルヒを読みなおしたりアニメを見なおしたりした。そして、ついにハルヒの新刊「涼宮ハルヒの驚愕」が発売されるという情報を入手した。私は大慌てて市街地にあるアニメイトに予約をしに行ったことを覚えている。田舎だったので、アニメショップといえばアニメイトだった。
入手した新刊はなんと前後編に分かれていて、実に読み応えたっぷりな内容だった。これは待ったかいがあるものだと思った。
ところが……。
その後また新刊がでなくなってしまった。これは今も続いているかれこれ6年くらいだろうか。最初のうちはまだ「また四年待たせるのかな。オリンピックかな」と思っていたが、こうも時間が経ってしまうと、さすがに再びの諦めムードだ。
アニメに関しては、1期の再編集+新話をつづった第2期があったため一瞬盛り上がりを見せたが、それもつかの間、今では序章で述べたように知らない人たちも多い状態だ。
第2期の評判があまり良くなく、インパクトもそうなかったのもあるのかもしれない。
しかし、私としては、特にいろいろと言われているエンドレスエイトなど八話繰り返すという思ってもいなかった斬新な演出方法で面白いと感じた。「ハルヒはやっぱり何かしでかすよ!」と感心したものだ。
しかし、最近めっきり動きのないハルヒを前にして喪失感にかられている。
まるで「涼宮ハルヒの消失」でハルヒを失ったキョンのような状態だ。当時消失を読んだ時は「ハルヒが消えた」という状況にキョンと同じく動揺し、「ハルヒ戻ってくるんだよな?」とドキドキしながらページをめくっていった。
それが今では本の中だけではなく、現実の世界でそう思い続けている。
ただ今度ばかりは正直戻ってきそうもないので、過去の作品となってしまったハルヒにひたることしかできない。
なんだったら自分が続きを、ハルヒの新しい活動を描いていきたいくらいだ。
次回