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すべてはハルヒから  作者: まっつん
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明るくなった私

 ハルヒによって変わったことふたつ目。私の根本的な性格だ。

 もともと引っ込み思案で、最低限必要なこと以外は極力しないような私は友人関係も積極的には作ろうとせずにいた目立たない人間だった。

 しかし、状況は一変する。

 そもそも、あんな美少女イラストのいかにもオタクな表紙の本を持っていればどうやったって目立ってしまう。

 「カバーかけろよ」と言われるだろうが、そこは私なりのこだわりがあった。本にしろスマホにしろ、そのデザインのものを買ったのにわざわざカバーをつけるのは意味がないと考えていたからである。特に本屋でつけてもらえる紙のカバーの触り心地が嫌いだった。

 周りの人たちから「あれ、オタクだったの?」「なにそれ?マンガ?」などとよく聞かれるようになった。私は隠すつもりは全く無かったので、ここぞとばかりにハルヒの面白さを説いた。そんな私が面白かったらしく、そのことについてやたらと声をかけられるようになった。「この話するときだけ目が輝いている」らしい。

 ちょうどその頃、ハルヒのアニメのエンディング「ハレ晴レユカイ」がオリコン上位に入ったり、そのダンスを踊っている刑務所があるなどとテレビで取り上げられたりしたこともあったため、そういった話題を持ち込んでくれる人たちもいた。

 「あのダンス踊れる?」とある人に聞かれた。その時は踊るつもりはなかったのだが、踊れたら面白いだろうな。とふと思ったため「練習中」と答えた。「覚えたら踊ってね!」なんてことも言われた。

 私は奮起する。創作活動を通して「人を楽しませる」といったことも好きになっていたので、みんなが笑ってくれるなら、楽しんでくれるならと動画サイトの踊ってみた動画と、アニメの踊り動画を参考にしつつ練習をした。

 ちなみに、それを公開することになったのは意外にも中学の体育の授業中である。当時、体育の授業で「剣道」か「ダンス」の選択があった。私は剣道は痛そうだし怖い。という理由でダンスにした。

 そこではグループを組んで踊ることになったのだが、周りの人たちがアレ踊ろうよ教えてと「ハレ晴レユカイ」を提案してきた。私は喜んで引き受けて、最後の発表の時に披露した。

 それが大反響を呼びますます私のオタク的立場が強まることになる。

 ハルヒがきっかけで、クラスが違ういろいろな人と話すようになり、想像していなかったほど楽しい生活を送るようになっていたし、積極的に人の前で何かをすることに喜びを覚えていた。


 私は周りの人間に恵まれていたのだろう。オタクだからと突っぱねることなく受け入れてくれたことに感謝している。

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