〜人生のバイブル〜
ーまえがきー
『涼宮ハルヒの憂鬱』といえば知らない人はいないのではないだろうか。もはや伝説といってもいい作品で、アニメ好きなら誰もが知っている有名な作品だ
……と、いいたいところなのだが。
先日、とある飲み会に誘われたので参加したところ、衝撃的な言葉を耳にした。
「え、ハルヒってなんですか?」
私はこの言葉を理解するのに数秒かかってしまった。こちらからすれば、「ハルヒってなんですかってなんですか」だ。ともかく、僕がこの言葉を聞くことになった経緯を話そう。
席が隣になった男性。私よりも4つ下で、アニメや美少女ゲームが好きだという。私は最近でこそめっきりアニメを見なくなってしまったが、中高生のころはまさに「狂ったように」アニメを見まくっていたオタクである。話題にはある程度乗っていけるつもりだった。
私が「最近は全然見てないけどアニメ好きだよ」というと、男性が「へえ、好きなアニメはなんですか?」と聞いてきた。このような質問が上がってきた時、私はまっさきに「涼宮ハルヒの憂鬱」と答える。今回も例にもれずそのように答えた。そこで返ってきた答えが、「え、ハルヒってなんですか?」である。
ショックでフリーズしてしまった。たった4歳下のオタクに通じないということがあるのだろうか。その時は信じられなかった。ただ、これは紛れもない事実で、彼くらいのオタク層にはハルヒを知らない人も一定数いるのだ。
そんな衝撃的なイベントがあったことがきっかけで、この筆を執ることにした。
『涼宮ハルヒの憂鬱』をこよなく愛し人生のバイブルと呼んでいる私が、この作品にどのように出会い、惚れ込んだのか、そしてどのように僕の人生に影響していったのかを書き記していきたいと思う。