オリエンテーション 2
ウルドラル君が、頭に女物のパンツを被せられて、エロフに抱きつかれてる。
戦慄した。あれ入ってないよね?
ウルドラル君は相変わらず無表情。でもパンツ被ってるって事は、デレてるの?ウルドラル君デレるの?なら先生のも被って欲しい!
ソフィアさんの周りでぴーんてなる尻尾の数が増えてる。もうやだなにあれ。
アルファリーゼさんは相変わらず幼女エルフを膝に載せてる。赤い顔をして、もはや何も聞かれなくても「さ、三十ごっ五回めぇっ…さ、三十六回めぇぇぇ…っ」とか呟いてるし。地味に数増えてるし、間隔が短いのが恐ろしい。先生、アルファリーゼさんにも勝てる気がしないです。
あれ入ってないよね?
「え、ええーと、朝礼を始めて欲しいんですが…。」
シャーロットさんが「ふぁっ?」と漏らして顔を上げる。定位置ですねシャーロットさん。目の焦点が合ってませんよ。
なんかそのうち魔宴でも開けそうな雰囲気が怖いです。
クラスのみんなの攻略ツリーを見ていると、ヨッカルッカさんとナッカラッカさんの攻略スピードが凄いことになっていた。
ヨッカルッカさんは回復魔法がもうほとんど50階層に届きそうで、しかも派生の魔力操作系の攻略が著しい。完全に上級魔法を視野にいれたツリーだ。野伏は索敵系をほぼ50階層までコンプしている。潜伏系と暗殺系、罠系はまだまだだけど、身体の大きさを考えるとこれからってところ。
ナッカラッカさんも何気に凄い。
声楽と吟遊は、解放された試練をほとんどコンプしながら、ほぼ25階層辺りまでクリアしてる。最近取り始めた魔歌も、いい調子で進めている。料理ツリーは何故か、同じ試練をクリアしても何回も受けてるけど、それでももう50階層を超えていて、いつ寝てんの?というような勢いだ。
編入して二カ月足らず。
あそこで堕落してるデレフ達とはとても思えない。
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前日
「クリアしましタ!ご褒美を下さい!」
「おめでとうございます。何がいいです?」
「パンツを被って下さい!」
「は?」
「パンツを被って下さい!」
「……本当にそんなのがいいんですか?」
「いいんデす!」
「……………わかりました。約束ですからね。」
さすがナッカさん俺達にできない事を平然とやる。
「酔いどれ傭兵リンダさん」という短編を、合わせて投稿しました。アルと双子に会う前のリンダさんです。リンダさん好きなんですが、ちょっと出番がないので…。合わせてお楽しみ頂ければ、幸いです。感想など、お待ちしてます。