第一話「風邪」
お待たせしました。
本編1話目です。ここから本格的に物語が始まります!
第一話「風邪」
飛鳥(俺は神谷飛鳥。樹芽羅学園一年生。いろんな生き物が融合した、キメラたちが通うこの学園に、なぜか俺は通っている。)
飛鳥「う~、気持ち悪い・・・。」
飛鳥(ここは俺の部屋。この学園は全寮制で、二人部屋になっている。今俺は風邪をひいて寝込んでいた。)
飛鳥「ちくしょう、何で元気一番の俺が今日に限って寝込まなきゃいけないんだよ!昨日、また先輩達に裸で冷凍室に入れられた実験とかされたからだ!先輩は悪魔だ、鬼だ!」
オトワ「いや、キメラだぜ。」
飛鳥「獅音、お前換えの氷嚢持ってきたのか、サンキューな。」
オトワ「いいってことさ、お前のためなら、氷風呂で体を冷やしてお前の熱を冷ましてあげたいんだがな。」
飛鳥「それはやめろ。」
オトワ「はいはい。」
飛鳥(こいつは獅音オトワ。俺のルームメイトだ。一見ホストクラブにいそうなイケメンだが、実はこいつ、男が好きなんだ。しかも俺みたいなルックスの男が好みらしい。つまり俺もターゲット。)
オトワ「早く風邪治して、登校して来いよ。俺はいつでも待ってるからな。」
飛鳥「とかいって、俺の寝床に勝手に入ってくるなよ。」
オトワ「いじわるだなあ。ぴっと!」
飛鳥「うおっ!」
オトワ「舌だけ入れるならいいだろう?布団の中に。」
飛鳥「それもだめだ!」
飛鳥(ちなみにこいつは、人間のほか、ライオンとカメレオンの能力を持っている。舌が伸びるのはカメレオンの能力だ。)
オトワ「つまんない。でも何もしていないと暇だなあ。」
飛鳥「じゃあ、そっちで本でも読んでろよ。エロくないやつをな。」
オトワ「わかったわかった、・・・あ。」
飛鳥「どうした?」
オトワ「誰か来た。はーい、どこの虫けらちゃん・・・?あ、トロ!」
トロ「おいーっす!オトワ、神谷に何かしていないだろうな?」
オトワ「何しに来たんだ?」
トロ「お見舞い。それと、オトワが悪さしないかの見張り。」
オトワ「別に何にもしないから。」
飛鳥(しようとしただろう、普通に。)
トロ「ほんじゃま、おじゃましまーす!つーか相変わらずピンクカラーだな、片方は。」
飛鳥(森勝トロ。獅音の幼馴染で、そいつのことが大好きだ。で、獅音が俺を好きだと知ると、俺をすっかりライバル視している始末。)
トロ「よー神谷。元気か?・・・あー、風邪ひいてるから元気じゃないか。病気か。今はお前が病気だから清々するぜ、おかげでオトワ独り占めできるからな。」
飛鳥(お前なあ、その獅音だけど、今は独り占めできる状況じゃないんだぜ。だって、今まで俺を看病していたんだからな。まあ、危ない発言もあったけど、俺を元気にさせようと一生懸命だったんだからな。それを考えていってるのかお前は?)
オトワ「残念、俺は神谷にべったりと付きっ切りで看病中だから、独り占めできないんだよなこれが。」
飛鳥(いいやがった!)
トロ「しまった、その手があったか!俺のオトワ独り占めプランが台無しじゃないか!」
オトワ「ははは、お前もまだ芋虫ちゃんだなあ。」
トロ「やめた。俺むかついたから、お前の部屋でゲームする。」
飛鳥、オトワ「え?」
-30分後-
トロ「よっしゃあ!ゴーーーーーーーーーーーーーーール!」
オトワ「また入れられた・・・。」
飛鳥(今病気の俺の部屋でサッカーゲームやるなんて・・・。それに獅音、看病はどうしたよ?)
キョウカ「こんにちは、お見舞いに来ました・・・。!?」
飛鳥「あ、兎影。」
飛鳥(兎影キョウカ。俺の一番気になる・・・ていうか好きなやつ。でもこう見えて男。それにやくざの若頭って言うから、俺、とんでもないやつを気に入ってしまった件。)
キョウカ「もしかして僕、邪魔だった?」
飛鳥「そんなことねぇよ、むしろ大歓迎。」
キョウカ「じゃ、おじゃまします。」
オトワ、トロ「はーい。」
飛鳥「悪いな、わざわざお見舞いに来てもらって。」
キョウカ「そんなことないよ。僕、神谷君が学園に来てないから気になって・・・。でも元気そうでよかった。(笑顔)」
飛鳥「兎影・・・。お前そんなに俺のことを心配して・・・。」
キョウカ「あ、それからこれ、今日渡されたプリント。獅音君が忘れてったみたいで。」
飛鳥「何から何までありがとうな、兎影。」
キョウカ「僕に出来ることなら。これからも、風邪ひいた時はお見舞いに来てもいい?」
飛鳥「・・・もちろ・・・」
トロ「ごおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおる!!!!!」
オトワ「ぐああああああああああああああああああああああああ!!!!!」
飛鳥「お前らいい加減にし・・・・うっ!!」
キョウカ「神谷君!?」
飛鳥「き、急に吐き気が・・・。」
飛鳥(いい雰囲気ぶち壊しやがって、獅音と森勝、覚えてろよ・・・!)
←続く
いかがでしたか?
実は1番古い作品です。これがあったから学キメは続けられたわけですね。
次は飛鳥とキョウカのプロフィールです。