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第零.五話「入部」

実質的な2話目ですが、まだ序章です。

個性的な先輩方が登場します。

カオル(子供の頃、私は一度だけ、人間の世界に興味本位で行った事がある。そこで待っていたのは、とてつもない孤独感と、不安だった。知らない場所、知らない顔。私はもう、ここには居たくない!そう思った。思わず泣き出してしまった・・・その時。)


人間の男「ボク、大丈夫かい?」


カオル(一人の人間が、私を助けてくれたのだ。その時私は・・・、初めて人間を、好きになったのだ。)




第零.五話「入部」



カオル「新入生の中に、人間!?マジ?」


ナコ「マジよ。だってその子、私が送り迎えしたことのある坊やだったんだから。」


ギンタ「うらやましい!ギザうらやましす!!ぜひともその新入生にお目にかかりたい!」


カオル「どんな子?私が大好きな、かわいい子だったら大歓迎なんだけど。」


ナコ「一言で言えば・・・ジャニーズ系かしら。」


カオル「ジャニーズ系!?これは期待できるわ!彼はこの人間研究部の貴重な存在になる!なんとしても彼をここに入部させて、それゆえに保護しなければいけないわ!あたしたちは、それを行う義務があるのよ!」


ギンタ「真城(ましろ)氏、君はどう思う?」


ウニ「本物の人間が見られるなら、俺はうれしいよ。思いっきり抱きしめてやりたいくらいだ。」


ホロ「出すぎたまねはしないでよね。」


ナコ「亀貝(かめがい)君、いたのね。」


ホロ「いましたよ、最初から。先生が僕の姿が見えなかっただけです。」


ギンタ「金印(きんいん)、どうやって誘う気?」


カオル「もちろん・・・。」


ギンタ「?」


カオル「人狩りに行くのよ!!ふふふふふふふ・・・・・。」


-キメラ学園廊下、掲示板前-


飛鳥(生徒は全員部活に入る義務がある・・・・か。)


飛鳥「野球部、サッカー部、テニス部、バスケ部、バレー部、ラグビー部、アメフト部、剣道部、柔道部、弓道部、水泳部、陸上部、スキー部、スケート部、体操部、ダンス部・・・。俺、人間だからみんなレギュラーになりそうもないな。文科系は、PC部、マンガ・アニメ部、文芸部、英会話部、美術部、料理部、軽音部、吹奏楽部、放送部・・・ありきたりすぎる・・・ン?無機物愛護部に、人間研究部!?この二つだけ、めちゃくちゃ浮いてるんですけど!!!」


カオル「捕♪ま♪え♪た♪」


飛鳥「うわああああああああああああ!!!誰かに後ろからハグされた!」


カオル「もう、驚くことないじゃないの。あ、人間だから驚くか。」


飛鳥「あ、俺とネクタイの色が違う。もしかして、先輩ですか?」


カオル「ええ、私は金印カオル。金魚(和金)と、コンゴウインコのキメラよ。人間研究部のかわいい部長をやってるわよ。よろしく。うふV」


飛鳥「(オネエ系か。)あ、あの、人間研究部っていいましたよね、何しに来たんですか?」


カオル「あなたをスカウトしに来たの。あなた、唯一の人間なんですってね、わが部活はあなたみたいな人材を探していたの。あなたの力がぜひ必要なの。あなたはこの部活に入る義務があるのよ!」


飛鳥「そんな、いきなりそんなこと言われても、俺には俺の都合ってものがありますし、入りたい部活もありますし、強制的に入れって言われても、迷惑な話ですし、悪いですがお断りするって言うか・・・。」


カオル「ふざけんなこの野郎・・・。」


飛鳥「へ?」


カオル「キメラ(人)がせっかく誘ってるんだから、素直に入りやがれ!お前は生徒会に狙われてる身なんだから、全力で保護してやろうと思ったのに、何だその態度は!?いいか、二度と断るな!断ったらな、俺がぶっ飛ばすから、そのつもりでいろよこの野郎!」


飛鳥「ひいいいいいいいいい!!!いきなり男になった!」


飛鳥(ちょっと待って、俺を保護してやるって?人間の俺を?全力で守る?まさかこの部活、いい部活じゃないのか?部長は変な人だけど、信用してやるのには問題なさそうだ。というより、今は命の危機だから・・・。)


飛鳥「わ、わかりました!入ります!人間研究部に入ります!」


カオル「分かればいいのぉ~、それじゃ早速仮入部してもらいましょ。えーっと。名前、何だっけ?」


飛鳥「名前聞かなかったのか。神谷飛鳥です。」


カオル「じゃあ神谷君、付いてきて。」


飛鳥(こうして俺は、人間研究部に半強制的に、入部する羽目になってしまった。そして・・・)


飛鳥「・・・あの。」


ウニ「落ち着く。」


ホロ「シメルよ。」


ギンタ「萌え~。」


飛鳥(どうしてこうなった?副部長の鯨井(くじらい)先輩は、写メばっか撮ってるし、2年の真城先輩は、ひたすら俺を抱きしめてるし、同じく2年の亀貝先輩は、俺の首を絞めようとしてるし、訳がわからないよ。)


飛鳥「あの、そろそろやめてもらえませんか?」


ウニ「いや、俺が納得するまで、抱きしめるのをやめない。」


ホロ「いい加減にしてよ、ウニ君。そんなに人間がいいなら、僕はこの人間の首をシメルからね。」


ウニ「!!!悪かった。」


ナコ「真城君、すっかり元気になったわね。今までずっと暗い性格だったのに。さすが神谷君の人間パワー。」


カオル「あたしが見込んだ素質を持っていたわね、神谷君は。この部活が生き生きし始めたわ。よし、次の段階よ。神谷君。」


飛鳥「はい?」


カオル「もっと部員がほしいから、お友達を誘ってくれないかしら?あなたの力が必要なのよ。お願いV」


飛鳥(という訳で、俺は心当たりのある奴らを当たってみた。)


キョウカ「人間研究部?面白そう!神谷君が僕を部活に誘ってくれるなんて、うれしいな。」


オトワ「お前が入る部活なら、俺もついていくぞ。虫けらちゃん。」


トロ「勘違いするな、お前のためじゃなくて、オトワが心配だから入部するだけだからな。」


飛鳥(こうして、俺の楽しい?部活ライフが始まったのだった。)









第一話に続く

いかがでしたか?

オネエ、オタク、元引きこもり、ヤンデレというものすごい面子で、ものすごくドン引きした方もいるかと思います。

こんな先輩方ですみません。

次回から、本編です。しばらくは男のみのキャラだらけになります。

女性の登場はまだ先です。

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