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第十一話「告白」

前回までのあらすじ

中間テストで赤点を取ってしまった飛鳥、キョウカ、オトワ、トロの4人。

ひょんなことで知り合ったキメラフィーネ副会長、マリアに飛鳥は勉強を教わることになった。

その一方で、残りの3人は生徒会長のシハクに勉強を教わる日々・・・。彼らの胸中は?

第十一話「告白」



飛鳥(期末テストを明日に控え、俺は気分を変えるために放課後、学園の屋上でなんとなく夕日を眺めていた。)


飛鳥(明日はテストか・・・鏑木さんのおかげで、何とか赤点は免れそうだけど、後は高得点を挙げられるかどうかだな。果たして、会長を見返すことが出来るか・・・。)


キョウカ「きれいな夕日だね。」


飛鳥「うわあっ!兎影!お前いたのか!?」


飛鳥(いつの間にかそこに、兎影がいた。)


キョウカ「テスト前だから、気分を変えようと思ってね。」


飛鳥「なーんだ。俺たち同じ目的でココに来たんだな。」


キョウカ「そうだね、僕ら似た物同士だね。」


飛鳥「ははっ。」


キョウカ「ふふっ。」


飛鳥(俺達は互いの顔を見詰め合って、笑いあった。でも・・・その後の会話が続かなかった。何を話したらいいのか分からなかった・・・。俺はどうしたらいいんだ・・・・!)


飛鳥「あの!」


キョウカ「あの!」


飛鳥「お前から先に言えよ、大事なら。」


キョウカ「神谷君から先に言ってよ、そしたら話すから。」


飛鳥「お前がそういうなら、先に話すよ。俺は今まで、鏑木さんと一緒に勉強してきたけどよ。でも、なぜか勉強した心地がしなかった。さびしかったんだ。」


キョウカ「どうして?」


飛鳥「多分、兎影がいなかったからかもしれない。」


キョウカ「///!」


飛鳥「俺、本当は兎影と一緒に勉強したかったんだ。でも会長が人間嫌いだから、俺は一緒に勉強できなくなっちまった。正直悔しかった。俺はどうしてキメラと一緒にいられないんだと、なげいちまったよ。」


キョウカ「・・・・。」


飛鳥「だから俺、思ったんだ。やっぱり兎影が一緒じゃないと、さびしいって。鏑木さん一人じゃ、物足りないって。」


キョウカ「神谷君・・・。実は・・・、僕もなんだ。」


飛鳥「///!」


キョウカ「僕も会長の部屋で勉強中、ずっと君の事を考えていたんだ。鏑木さんとマンツーマンで大丈夫かな?おかしなことになってないかって。」


飛鳥「・・・・。」


キョウカ「正直、僕も君と一緒に勉強したかった。離れたくないと思ったりした。でも会長が人間嫌いだから・・・最初はしょうがないことだと思った。でも・・・。」


飛鳥「・・・。」


キョウカ「でも僕は、神谷君と一緒にいたいと思ったんだ!だって、神谷君がいないとさびしいから!」


飛鳥「!!!!!!!!!!」


がしっ!!!


飛鳥(次の瞬間、俺は精一杯の力で、兎影を抱きしめた!)


キョウカ「ちょ、何!?どうしたの!!!神谷君、苦しいよ。」


飛鳥「ありがとう。」


キョウカ「え?」


飛鳥「兎影、俺はお前が俺のこと、心配してくれて、さびしいと感じてくれただけで、うれしい。」


キョウカ「神谷君・・・僕もだよ。僕もうれしい。」


飛鳥「なあ、兎影。もう少し、こうしてていいか?」


キョウカ「うん。」


飛鳥(でも、この抱擁はそんなに長くは続かなかった。)



###################################



マリア「不潔。」


飛鳥・キョウカ「か、鏑木さん!!」


マリア「あんまり帰りが遅いから、心配して見に来てあげたのに、一体何しているんですか!?」


飛鳥・キョウカ「・・・。」


マリア「男同士で抱き合って口付けなんて・・・不潔です!」


飛鳥「待て!俺達は別にキスなんてしてねー!誤解すんな!」


キョウカ「僕らはそんな関係じゃないから、そんな目で見ないで!」


マリア「私の目の前で、二度とそんな同性愛者まがいのことはやらないでください!」


シハク「!誰ですかあなたは!」


マリア「!!!」


飛鳥(いつの間にか、鏑木さんの後ろに会長が立っていた。どうやら、目的は鏑木さんと同じく、兎影を迎えにココに来たようだ。)


飛鳥「すみません、会長。俺が悪いんです。」


シハク「またあなたですか、いい加減彼を私に返してください。」


キョウカ「僕は会長の物ですか。」


飛鳥「兎影君は俺が部屋まで連れて行きますんで、これで。」


キョウカ「ちょ、ちょっと神谷君、鏑木さんは・・・?」


飛鳥(そういって俺は、兎影を屋上から連れ出し、会長と鏑木さんの二人っきりにさせた。)


キョウカ「神谷君、鏑木さんはどうするんだよ!?」


飛鳥「せっかく会長が一緒なんだから、二人っきりにさせようぜ。な!?」


キョウカ「・・・・うん。」


##############################



飛鳥(その頃屋上では、会長が鏑木さんと話をしていた。)


シハク「一体あなたは、何者なんですか?見たところ、聖キメラフィーネ女学院の制服を着ていますが・・・。」


マリア「はい、副会長の鏑木マリアと申します。実は・・・、折り入って鼓舞象様に頼みがあってきたのですが、・・・。」


シハク「何でしょうか?」


マリア「わ、私・・・。」


シハク「はい、」


マリア「私は・・・・、私はあなたのことを、ずっとお慕い申していました!どうか、どうか私に、あなたの血をくださいませんか!?」


シハク「な!!!!!!!!?」


マリア「あなたの血が・・・・あなたに流れる生き血がほしいのです!」


シハク「・・・・・・・!!!!!!!!」


マリア「だめ、でしょうか?」


シハク「ふぅ・・・・少し考えさせてもらえませんか?いきなりそんなこと言われて、早々に私の血をあなたに与えることは出来ませんからね。」


マリア「・・・そうですね、いきなりこんなこと言われて、はいはいとあげる(キメラ)なんていませんからね。でも、考えてくださるのはうれしいです。」


シハク「納得できたのなら、早急にお帰りなさい。」


マリア「ありがとうございました。」


飛鳥(そういって、鏑木さんと会長は、それぞれ勉強を教えるためにそれぞれの部屋へ戻っていった。明日はいよいよ、期末テストだ!)



←続く

久々の投稿です。お待たせしました。

リアルが忙しかったので、この時間の投稿となりました。次はいつになるんだろうか?

次回、飛鳥がとんでもない結果を生み出す?

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