第十話「勉強」
前回までのあらすじ
飛鳥は偶然知り合ったマリアに、勉強を教わることになった。
一方、生徒会書記であるヒャクエは、友達に部屋を締め出されてしまう。
彼がたどり着いた場所は?
第十話「勉強」
飛鳥(桐山先輩は、真城先輩と亀貝先輩の部屋に入れてもらい、勉強を真城先輩達とやることになった。しかし、真城先輩はアルマジロの甲羅ととげを出し、亀貝先輩は触手を用意しているという、臨戦態勢だった。桐山先輩は、さすがに勉強がしづらい状況になっていた。)
ヒャクエ「ねぇ、どうしてキメラの能力を出してるの?」
ウニ「お前が変な事したら、いつでも攻撃するように。」
ヒャクエ「いつまでそうしてるの?」
ホロ「お前がこの部屋から消えるまで。」
ヒャクエ「そんなぁ、僕何もしないよ。ただ、君たちと一緒に勉強がしたいだけなんだ。僕達友達でしょ?」
ウニ「誰がお前なんかと、」
ホロ「友達になったと思ってるの?」
ウニ「俺達はお前と友達になった覚えは無いよ。ねぇ。」
ホロ「うん。」
ヒャクエ「そりゃ、君たち人間研究部と僕ら生徒会は敵対しているけどさ、今はそういうの関係ないんじゃないの?ほら、勉強は学生の本分だし、同じキメラ同士、助け合っていくのが得策じゃないかって思うんだ。」
ウニ「俺はお前みたいなキメラなんて、大嫌いなんだ。助け合いなんて、もってのほかだよ。ホロ君は許せるけど。」
ヒャクエ「何でそいつはよくて、僕じゃだめなの?同じ部屋じゃないから?」
ウニ「・・・・。」
ヒャクエ「もし、そいつがルームメートじゃなくて、僕がルームメートだったら、僕を許してくれた?」
ウニ「・・・・聞かないで。」
ヒャクエ「え?」
ウニ「これ以上は聞かないでくれ!」
ホロ「ウニ君をこれ以上困らせないでくれる?困らせたら、僕がお前をしめるから・・・・!」
ヒャクエ「そんなあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
飛鳥(桐山先輩はショックのあまりキメラ能力を発動し、首を伸ばした。)
ウニ「能力を発動する暇があるなら、早く勉強終わらせてくれないかな?」
ホロ「僕ら迷惑なんだけど。」
ヒャクエ「うわああああああああああああああん!!!!(泣)」
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飛鳥(そのころ、兎影達は鼓舞象会長の部屋で、勉強を教わっていた。この部屋は会長のほかにも、虎模弩トラジ副会長の部屋だったりする。ちなみに副会長は、兎影組の組員で、兎影のお付の者らしい。ちなみに、コモドドラゴンとトラのキメラだ。)
キョウカ「そうか、ここの因数分解は・・・、よし解けた!」
トラジ「上出来です若。それでこそ、我が組の若頭!」
飛鳥(そういって副会長は、兎影を頬ずりした。)
キョウカ「ちょっ!なにするんだトラジ!会長が見ているじゃないか!」
シハク「コモド、自重しなさい。」
トラジ「はい・・・。」
オトワ「はぁ、副会長はずるいよなぁ、俺だってすりすりしたいのによ。」
トロ「誰を?」
オトワ「お前しかいねぇじゃねぇか。」
トロ「わかってんじゃん。」
オトワ「馬鹿、神谷がいねーから代わりにお前をすりすりするんだよ。」
トロ「ちっ、なんでぇ。」
シハク「そこ、私語は慎みなさい!」
オトワ・トロ「はい!」
キョウカ(神谷君か・・・そういえば今頃は、鏑木さんとマンツーマンか。なんか心配だなあ。どうしてこんなにも、彼を心配するんだろう?)
トラジ「若、いかがいたしやした?」
キョウカ「いや、なんでもない。」
シハク「心の迷いは勉強にも支障をきたします。今は勉強することだけを考えなさい。」
キョウカ「はい!」
飛鳥(それでも兎影は、俺のことが頭から離れなかった。その時、となりの部屋がとたんに騒がしくなった。)
カオル「あら、いらっしゃい!」
胡桃氏ヒラク「遊びに来たで!」
梶取チュウイ「どうぞ中に参られよ。」
五木フウチ「じゃあ、入るじゃけぇ。」
黒瓜オサン「ほらカネム、お前も挨拶して置け。」
カネム「お、お邪魔します。」
カオル「相変わらずクールね、カネム君は。」
ギンタ「それじゃみんなそろったところで、はじめるとするか!」
カオル「「テスト前だよ全員集合!勉強忘れカラオケパーティ」始まり始まり!」
シハク「・・・・この声はとなりの部屋の金印君に梶取。」
トラジ「五木に胡桃氏、黒瓜、鯨井、2年の櫂真の声もしたな?」
キョウカ「カラオケをするって話でしたよ。」
シハク「プライバシーが守られるといわれても、この寮は防音設備は整っていないんですよ。となりの部屋でカラオケ大会するなんて、もってのほかです。こっちで勉強会しているって言うのに!」
オトワ「どうするんすか?」
シハク「決まっています。元凶を断ち切りに言ってきます。コモド、付き合ってください。」
トラジ「わかりやした。それでは若、ちょっといってきやす。」
キョウカ「いってらっしゃい。」
飛鳥(そして、会長と副会長は、部屋を出て行った。)
オトワ「これでようやくすりすりできるな。」
トロ「結局するのかよ、それ。」
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ギンタ「1番、「あいたいっていうか」歌いまーす!」
シハク「あなたたち、何をしているんですか!?」
全員「ぎゃ嗚呼あああああああああああああああああ!!!!!!!!!!」
←続く
いかがでしたか?
期末テスト編はまだ続きます。
次回は、マリアが遂にシハクに・・・?